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自治体の皆さまへ

うちらの眼鏡はだてじゃない!(2)

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福井県鯖江市

■だてじゃない!ポイント(3) ハリウッド看板
〔見下ろして半世紀巨大看板誕生秘話とその後〕
「SABAE」の赤い文字が緑の山に映える橋立山の巨大看板。1974年に設置されて今年で50年の節目を迎えました。ハリウッド看板とも呼ばれるインパクト大のシンボルですが、元々の構想では別の場所に設置する予定だったそうで――。
「最初は鯖江駅の駐車場がある辺りに作る案だったんです」。そう語るのは、老舗眼鏡会社「三工光学」の前社長・三輪要一郎さん(95)。「電車の乗客から見えるようにとの狙いだったのでしょう。しかし、それよりは、鯖江の端から端まで見渡せるところに作った方が効果的だという声が会議の中で上がったことから、最終的に今の場所が選ばれたんですよ」
看板の設置は鯖江商工会議所の眼鏡関連の部会が中心となって進められました。三輪さんは設置を進めるメンバーの一員。前代未聞の巨大看板づくりに向けて寄付集めにも奔走したそうで、「自社と連携していた光学メーカーに私からお願いして大きな寄付をいただきました。鯖江の認知度アップのためにも、設置して正解でしたね」
看板はその後、2回バージョンアップ。2011年に発生した東日本大震災の後は、節電のために夜の照明が落とされました。ところが、再び点灯しようとしても点かなかったため、3回目の補修に乗り出します。インターネットを通じて寄付を募るクラウドファンディングにより136万円余りが集まり、2015年に今の姿にリニューアルしました。照明機器もネオン管からLEDに変わっています。
設置のいきさつを知る三輪さんは「初代のものと比べて、今の看板は目立っていいですね」と目を細めながら話しました。その上で、「鯖江の未来を照らすように、これからも輝き続けてほしい」と願いを込めています。

■だてじゃない!ポイント(4) 点在するオブジェ
〔さばえを彩るめがねオブジェ〕
めがねのまちを「見える化」しようと、県眼鏡協会と市は昨年度から、眼鏡型オブジェなどの設置費用を補助する取り組みを始めました。
同協会が補助する対象は県内の眼鏡関連企業。鯖江市はそれに上乗せする形で市内の事業者を支援しています。ここでは、6月末までに完成した市内8社のオブジェと、各事業者の皆さんの一言を紹介します。設置事業者は今年度にさらに増える見通しです。

(1)セイコーオプチカル(有定町3-6-12)
従業員 中村正治さん
カーブミラーがモチーフのポップなオブジェ。子どもにも人気です。

(2)アイテック(神中町2-6-8)
企画部 田島知紘(ちひろ)さん
子どもが自由に積んだ「積み木」をイメージしたかわいい仕上がりです。

(3)谷口眼鏡(西袋町228)
営業部 永山恭平さん
実際に中に入ったり触れたりできる楽しいオブジェ。写真にも映えます!

(4)シャルマン(川去町6-1)
海外事業部企画部部長 水野忠佳さん
地面から生えたような造形は成長の象徴。奥の大きな1本が今年完成です。

(5)三工光学(北野町2-13-12)
社長 三輪通生(みちお)さん
横を向いたオブジェの瞳には鯖江から世界を見つめるとの意味を込めました。

(6)美装ジャパン(平井町42-2-16)
社長 野村勝人さん
産地に貢献できるような会社を目指し、日野山に向かうように設置しました。

(7)ブライト商事(下河端町2-22-3)
第二営業部長 山本邦生さん
自社のカラーの茶色が基調。よく見えるよう置く角度にも気を配りました。

(8)エクセル眼鏡(神中町2-5-12)
営業部 小川結香莉さん
フレームをツイストする(ねじる)自社の技術をオブジェでも表現しました。

◆この取り組みの「仕掛け人」眼鏡メーカー「シャルマン」会長・堀川馨さん(90)
「仕掛けが大事!」
鯖江は、眼鏡フレーム製造をリードする産地の中心地です。それならば、肝心要の主人公である事業者の私たちがめがねのまちさばえをPRしていくべきだと思いました。
眼鏡は顔にかけるものだし、ファッション性もあるため、モニュメントづくりにぴったりではないかとの発想に至りました。
産地を盛り上げるには「仕掛け」が大切です。眼鏡ならば人々の心に訴えるストーリーも作りやすい。多くの事業者さんが賛同してくれたら良いまちおこしになるし、鯖江の魅力発信にもつながると思いますね。

◆上記のオブジェ以外にも市内には眼鏡にちなんだスポットがたくさん。
市域全体に点在するスポットから、地域の皆さんにおすすめを聞きました。
「フォトスポットがたくさん!」(秘書広聴課 富田主事)

◇三六公園のめがねベンチ
木陰にあるので、ゆっくりくつろげます。座るだけでなく、眼鏡から顔を出すと可愛い写真が撮れますよ。SNS映え間違いなしです!
(眼鏡店勤務 岡倉咲紀さん)

◇ラポーゼかわだ前の橋
河和田地区は越前漆器づくりが盛んな産地。そんな漆器と眼鏡の組み合わせがおしゃれです。ラポーゼにお越しの際はぜひご覧あれ!
(ラポーゼかわだ支配人 加藤雄太さん)

◇メガネストリート(鯖江駅~めがね会館andサンドーム福井)
メガネストリート沿いに店を構えています。眼鏡産業111周年を記念して作ったため111個の「隠れ眼鏡」があるそうです。数えたことはありませんが、子どもから大人までが楽しめるかわいい仕掛けのお陰で、街がにぎやかになりますね。
(飲食店経営 宮川規(ただし)さん)

◇うるしの里通りの看板
私が中学生だった時から通学路に立っていた看板。朱色の装飾に、金の眼鏡のコントラストが映えます。越前漆器とめがねがコラボレーションしているみたいでとっても素敵!
(漆器工房勤務 大平典子さん)

◆市内コンプリート?!めがねマップ
市長が市内を視察するなかで見つけた看板や、それを紹介するSNSの投稿に寄せられたコメントなどをもとに、広報担当職員が見つけた約100か所を紹介します。
公道から見えるものを中心にマップにしています。「私が知っているあの場所はあるかな?」という軽い気持ちでお楽しみください。
めがねマップ(Google map)は本紙の二次元コードを参照してください。

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