■農業 坂田嘉敏(さかたよしとし)さん
瀬高町セルリー部会の生産・資材部長を務める。趣味は家族で魚釣りに行くこと。
[座右の銘]千里の道も一歩から
[みやま市にひとこと]人のつながりが多く、農業をしやすい温かいまちだと思います。
みやまの特産品の1つであるセルリーの生産に携わっている坂田嘉敏さん。高校卒業後、市外の農業試験場で野菜作りの勉強を重ね、父が始めたセルリー栽培を受け継いだ。就農して約30年。現在は妻と子の3人で年間約6万本ものセルリーを出荷している。
◇おいしいセルリーの秘訣(ひけつ)
「セルリーは暑さに弱く、害虫や枯れたり根が腐ったりする病気に悩まされることがあります。土の消毒などで対策して、状態を見ながら試行錯誤を重ねています」
セルリーは6月から種をまいて8月に苗を植え込み、約3か月の生育を経て収穫が始まる。収穫後も順次苗を植え込んでいくため、翌年の6月まで収穫が続く。「セルリー作りには植え込み前の土づくりが大切。堆肥を入れて日光を浴びせ、上質な土を作ります。手間をかけるほど甘さが出てきて、おいしいセルリーができます」
◇ベストな状態で届けたい
農作物は光合成を始めると、蓄えていた栄養も外に出してしまうので、太陽が出る前に収穫する。収穫の時期は朝の2~4時に起きて畑に向かっている。
「朝は苦手ですが、ベストな状態で収穫して、新鮮なセルリーを届けたいという思いで頑張っています。食べてもらった人からいただく『おいしい』の声がやりがいになります」
◇レベルアップと後継者育成に励む
みやまのセルリーは肉厚でみずみずしく、シャキッとした食感と甘さが特徴。「瀬高町セルリー部会」でも意見交換を重ねており、坂田さんは規模を拡大させ、収量と品質の向上を目指したいとのこと。
「3年ほど前から息子が後継者として一緒に頑張ってくれています。作業の中での自然なコミュニケーションを通して、これまでの経験を伝えていきたいです」
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