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【特集】世界に誇る久留米つばき まちを彩るツバキの魅力(1)

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福岡県久留米市 クリエイティブ・コモンズ

■全国からツバキを集めて
10月から3月ごろに開花するツバキは、日本原産の花木で古くから愛されてきました。「久留米つばき」の歴史や見どころを聞きに、草野町で苗を生産する赤司浩一さん(アカシグリーン)を訪ねました。

◇先人のツバキへの思い
久留米は江戸時代から植木や苗木の生産が盛んな地域です。耳納北麓一帯にあったヤブツバキ「久留米つばき」の古木が観賞用の花木として植栽されるようになり、樹齢300年を超えるものが社寺や旧家の庭などで保存されています。赤司さんは、生産者の父から受け継いだ技術で育てたツバキを全国に届けています。「昭和25(1950)年頃からツバキの専門業者が育ち始め、久留米のツバキをもっと広めたいという思いで、昭和42(1967)年に生産者などで『久留米鑑賞植物育成研究会つばき部会(現久留米つばき研究会)』を立ち上げました」と赤司さんは振り返ります。

■まち一体で魅力を発信
精力的な活動をする研究会は、ツバキの収集や品種の育成に努め、全国各地でツバキ展を企画したり、他の地域の苗を自分たちのトラックで集めに行ったりするほど。交配による品種の多様化にも力を注ぎ、現在「久留米つばき」は100種類以上にも及びます。
赤司さんは、草野町の人たちとまちの魅力の発信もしています。「ツバキに加え、古民家などがたくさんあって、風情がある町並みは草野町の魅力です」。宿場町として栄えたころのにぎわいを感じさせる建造物が並ぶ草野町。赤司さんも実行委員として関わる「久留米つばきフェア」では、ガイドウオーキングを開催。普段見られない古民家や庭園などが一般開放され、見どころを地域の人たちが解説します。
先人やまちに恩返しをしたいと話す赤司さん。「ツバキを楽しんでもらえるような仕掛けを作って、多くの人に草野町を楽しんでほしい。そして園芸に興味を持つ人が増えるとうれしいですね」。

◇世界が認めたツバキスポット
「久留米つばき園」と「石橋文化センターつばき園」は国際ツバキ協会から「国際優秀ツバキ園」に認定されています。約3ヘクタールある草野町の「久留米つばき園」は、約500品種2000本のツバキが植栽。元から植えられていた古木のゾーンや香りツバキで嗅覚でも楽しめる工夫などが施されています。「石橋文化センターつばき園」は、約260品種1500本が植えられ、坂本繁二郎旧アトリエなどと一緒に楽しむことができます。各園の品種の多さは全国のツバキ農家などから称賛されるほど。赤司さんは「花びらの形、模様の付き方など違いを見つける楽しさはツバキならでは。開花期間も長いので、ぜひつばき園などで楽しんでほしい」と話しました。

◎アカシグリーン 赤司浩一さん
園芸業が盛んな埼玉県川口市で3年間学んだ後、渡米し植木・鉢物分野で2年間の研修を受ける。帰国後、平成4(1992)年にツバキ農家を継ぐ。現在はツバキ以外にも、さまざまな花卉(かき)を扱っている

◎YouTube動画公開
※QRコードは本紙P.5をご覧ください。

問い合わせ先:農業の魅力促進課
【電話】0942-30-9165
【FAX】0942-30-9717

■石橋文化センター
◇つばきコンサート
3月17日(日)と23日(土)、ツバキに囲まれた広場でコンサートを開催。各日12時と14時30分から。

◇春の花まつりin楽水亭
石橋文化センター内にある喫茶店「楽水亭」でつばきメニューが販売されます。3月2日(土)から4月7日(日)まで。

■世界のつばき館
◇ツバキ苗を無料配布
3月9日(土)、10日(日)に世界のつばき館で、苗を先着50人にプレゼント。各日9時20分から整理券配布。

◇草野の歴史とつばきの花めぐり
草野町の歴史とツバキの名所を地元の案内ガイドと巡ります。今年は3コース用意。世界のつばき館で受け付けます。

■3月9日(土)~17日(日) 第15回久留米つばきフェア
◇期間中の土曜日と日曜日は、家族で楽しめる謎解きゲームやガイドウオーキングなどが楽しめます。
久留米つばき園、久留米市世界のつばき館、石橋文化センターなど

問い合わせ先:農業の魅力促進課
【電話】0942-30-9165
【FAX】0942-30-9717

◇17日は、世界のつばき館10周年を記念した抽選会を実施。ツバキ油や地場産くるめで使えるクーポン券などをプレゼントします。詳しくは世界のつばき館ホームページで確認。

問い合わせ先:世界のつばき館
【電話・FAX】0942-47-1821

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