■これから10年間の公立保育所のあり方
市は、「第3次公立保育所運営再編計画」を策定しました。計画期間は令和15年度までの10年間。
市の保育環境の充実を図るため、これからの公立保育所の運営指針をまとめました。
◆公立保育所の課題と役割
市は、これまで16の公立保育所を民間移譲。延長保育をはじめとする民間ならではの特色ある運営や、国の補助金を活用した園舎の増改築などが行われています。
現在の公立保育所は9園。公立保育所には、支援が必要な子どもを積極的に受け入れることや、災害で私立保育所が休園したときの代わりを担うこと、市全体の保育の質を維持・向上することなど公的機関としての役割もあります。
一方で、施設の老朽化への対応や、限られた人材で保育の質を確保することなどの課題があります。少子高齢化が進み、財政環境の厳しさが増す中で、全ての公立保育所を存続させることは困難な状況です。
◆今後の公立保育所は
こうした状況をふまえ、公立保育所を再編します。地域バランスも考慮し、保育所ごとの方針は次のとおりです。
◇江南保育園、ひまわり保育園、田主丸保育所、大城保育所、犬塚保育園
公立保育所として存続
◇松柏保育園、善導寺保育園
今後5年間は公立保育所として存続しつつ、運営のあり方を検討
◇白峯保育園、荒木保育園
一定の保育ニーズがあり、安定した保育園運営が見込まれるため、民間移譲
■白峯保育園と荒木保育園は令和8年度から公私連携型保育所に
白峯保育園(山川市ノ上町)と荒木保育園(荒木町)を令和8年度から「公私連携型保育所」として民間移譲します。公私連携型保育所とは、市と民間が5年間の協定を締結して設置する保育所。公立保育所の保育理念などを継承しながら、市が運営状況を定期的にチェックします。
◆移譲前後は市がフォロー
それぞれの移譲先法人は、2月に決定予定。決定後は、1年かけて保育内容だけでなく、行事や地域との関係なども丁寧に引き継ぎます。子どもたち一人一人の生活の様子を把握するために合同保育も行う予定です。
協定期間中は、保護者代表、市、移譲先法人で三者協議会を設置し、保育園運営を協議。職員配置や保育の提供など、協定に基づいて運営されているかを市が助言や指導し、保育の質を確保します。
協定期間満了後は、私立の認可保育所に移行する予定です。
◆子どもが安心して保育を受けられるように
試算によると、20年後の市の子どもは、1万1000人減り、現在の3分の1に。今後、少子化がより進んでいくと見込まれます。財源や保育人材も限られる中で、保育環境を維持しなければなりません。
市は、子どもたちが夢や希望をもって健やかに成長できる環境を整えていきます。
問合せ:子ども保育課
【電話】0942-30-9754
【FAX】0942-30-9718
◆公私連携型保育所のイメージ
◇ほいくえん
土地賃借料の減免、建物などの無償貸付で負担を軽減
↓協定に基づき保育所を運営
協定締結
↑
助言や指導で保育の質を確保
◇市役所
運営状況を定期的にチェック
◆地域子育て支援センターは同じ法人に委託
保育所の民間移譲に伴い、白峯子育て支援センターと荒木子育て支援センターは保育所と同じ法人に委託します。センターの開設時間や内容はこれまでと変わりません。
問い合わせ先:こども子育てサポートセンター
【電話】0942-30-9302
【FAX】0942-30-9718
■民間移譲でどう変わる?Q and A
◆運営主体や保育士は変わるの?
保育所の運営は、市から移譲先法人に、保育士は、市職員から移譲先法人が雇用する職員に変わります。
子どもたちの一人一人の様子は、発育などの記録や合同保育でしっかりと引き継ぎます
◆保育料は高くならない?
保育料は、条例で決まっています。公立と私立で変わりません
◆保育内容が変わったり保育士が減ったりしない?
保育所は、国の保育指針に基づいて運営されています。
保育士の数が減ることはなく、基本的な保育内容は、現在の内容を引き継ぎます
◆子どもを預けられる時間は短くならない?
現在の開園時間と変わりません。
移譲先の法人によっては、延長保育で預けられる時間が長くなることもあります
◆園舎など施設は新しくなるの?
5年間の協定期間中は、現在の施設のままです。
荒木保育園は、協定期間後に国の補助金を活用した建て替えを計画しています
◆通園している子どもは引き続き受け入れてくれるの?
民間移譲を理由に退所をお願いすることはありません
◎このほか、年間行事や給食の自園調理方式も継続します
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