文字サイズ
自治体の皆さまへ

なぜなぜ人権 -かけがえのない命が輝くまちづくりをめざして-

34/48

福岡県八女市

■子どもたちに家庭のぬくもりを~10月は里親月間です~
八女市「榎町」交差点付近に掲示されている看板を見たことはありますか。大きく書かれた「745」この数字は、福岡県内で、乳児院・児童養護施設といった施設や、里親の元で暮らしている子どもの人数です。私たちの社会では、さまざまな理由から生まれた家庭で生活できない子どもたちがいます。全ての子どもが「家庭」で幸せに成長できるために活動されている、里親支援機関OHANA(オハナ)の皆さんにお話を伺いました。

○「養育里親制度の役割」
「里親・里子」と聞くと、養子縁組制度を思い浮かべる人が多いかもしれません。里親制度にもいろいろあり、私たちOHANAが主にサポートしているのは養育里親制度と呼ばれるものです。事情があって実の家族と暮らすことのできない子どもを、法的には家族関係を結ばないまま一定期間、家庭で預かっていただきます。里子の対象年齢は0~18歳未満、預かりの期間はさまざまです。実親の病気療養などで数日間だけ預かるようなこともあれば、10年以上の長期にわたることもあります。その間もOHANAは里親子に伴走し支援を行います。

○「養育里親として登録するには」
まずはOHANAに問い合わせてください。里親となりたい人には個別に面接を実施します。面接では皆さんの家庭環境や子どもに対する思いなどを教えていただき、その後の十分なサポートにつなぐために、私たちスタッフとの関係づくりも始まります。それから研修・実習を経て養育里親登録となります。現在登録されている人は20代~60代後半と幅広く、実子がいる人もいない人も、子育て中の人もそうでない人も、本当に多様です。
登録後は、管轄の児童相談所から子どもの委託の相談が来れば、OHANAがつなぎを行います。ここで一番大切にしているのは、子ども一人一人の思いです。大人の意見や都合を押しつけるのではなく、子どもの気持ちを最大限尊重し、どうすることが最善かを考えます。あくまで主体は子どもであることを忘れないよう努めています。

○「皆さんに伝えたいこと」
養育里親制度が特別なことではない社会となって欲しいです。私たちの活動は、子どもを育むチームをつくることだと考えています。里子さん・里親さんに寄り添い、決して孤立させず、常に伴走していく存在でありたいです。
子育ては、本当に大変で、すごいこと。だから、地域みんなの力が必要なことだと思います。ご自身が里親になることを希望されなくても、こうした制度が地域の子育て支援の一つとしてあることを知り、周りの人に伝えたりしていただくことに、大きな意味があります。皆さんも、自分にできるかたちで、地域での子育てに関わる一人になっていただけたらと思います。
福岡県里親支援機関OHANA
【電話】0942・77・3388
※OHANAはハワイ語で「いろいろな家族」の意味。血縁によらない、いろんなかたちの家庭を表しています。

令和5年8月現在、八女市でも養育里親として活動されている人がいます。愛情と理解のある家庭の中で過ごすことは、子どもの心身の健やかな成長に大きく影響します。
全ての子どもは愛され、守られながら、適切に育てられる権利を持っています。その権利を実現できる社会のために、私たち一人一人が関心を持ち、行動することが大切です。

■第4回人権セミナー八女2023
八女市にも多くの外国人が暮らしています。つながり合って共に生きる地域社会のために、大切なことを考えましょう。
日時:10月19日(木)19時~20時30分
会場:黒木支所大会議室
講師:伊藤福子さん
演題:外国から来た人も安心して暮らせる地域社会に
申込不要、参加無料。詳細についてはチラシやホームページを参照ください。

問合せ:人権・同和政策・男女共同参画推進課
【電話】23・1490

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU