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自治体の皆さまへ

なぜなぜ人権ーかけがえのない命が輝くまちづくりをめざして–

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福岡県八女市

■個性が輝く、まちが輝く。男女がともに参画するまちづくりを目指して

「国際女性デー」は昭和50(1975)年3月8日、女性の権利を守りジェンダー平等の実現を目指すため、国連により定められました。日本ではこの日を女性の生き方を考える日として位置づけ、女性の権利や政治・経済分野への参加を推進する様々な取り組みを進めてきました。しかし、世界経済フォーラムが昨年6月に発表した男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」で日本は146か国中118位。先進国の中では最低レベルでした。ジェンダー平等の実現は日本にとって大きな課題となっています。
平成16(2004)年に八女市男女共同参画まちづくり条例が制定され20年が経過しました。
今回は八女市役所職員として勤務されたのち、現在は男女共同参画推進ネットワーク実行委員会実行委員長として活躍されている櫻木惠子さんにお話を伺いました。

◆八女市男女共同参画まちづくり条例について
就職した当時は女性が政策に参加するということも少なかったのですが、女子差別撤廃条約の批准や男女雇用機会均等法などの世界や日本の流れから、あらゆる分野での女性の参加が促進されるようになってきました。10%も女性の管理職がいない時代でしたが、管理職になり女性としての視点で政策に参加することができました。
男女共同参画社会基本法【平成11(1999)年6月23日公布・施行】が制定されてから条例を作ろうという流れがあり、県内の自治体や女性の交流組織でも学習会をしてきました。八女市女性問題推進協議会が設置され、いろいろな立場の人たちと一緒に学習し条例制定に向けて積極的な行動を行いました。
条例ができた時期に居合わせたのは幸せなことだったと思います。

◆女性が輝くためには
女性が生き生きと働くためには職場と家庭の協力・理解が必要です。私の現役のころは男性職員に声をかけても育児休業を取る人は誰もいませんでした。今は男性も育児休業を取る人が出てきたと聞きます。しかし、取得期間が短い人が多く、休暇をとることで職場に迷惑をかけてしまうと思うと、取りたくても取れない現状があるのではないでしょうか。少子化対策と男女共同参画は表裏一体だと思います。また、働く女性や若い人の非正規雇用の状態、貧困問題もあり、生活に余裕のない人たちもいます。
国や行政がすすんで男女がともに子育てや地域活動をしやすい施策をしていくことが必要だと思います。

◆地域住民としての思い
地域活動や、社会的活動では地域に根強く残る慣習やしきたりなど「男性優位」を感じます。例えば行政区長は男性が就任する。農業委員も女性認定農業者が少ないこともありますが女性委員の数は少ないです。
若い人たちは私たちの世代と違い、学校で男女共同参画について学んでいるので、その点は基礎知識があります。社会の中に出て、男女がともに十分能力を発揮して働ける環境を実現できるように、若い世代のみなさんも地域活動にも積極的に携わり行動してほしいと思います。

男女共同参画社会とは、すべての人がお互いを大事にしつつ、責任も分かち合い、性別に関係なくその個性と能力を十分に発揮することができる豊かな社会のことです。職場、学校、家庭、地域など社会のあらゆる分野で固定的な性別役割分担にとらわれず、一人の人間として、個性と能力が発揮できる社会の実現を目指していきましょう。

問い合わせ:人権・同和政策・男女共同参画推進課
【電話】23-1490

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