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特集 子育て世代と「ミライ・トーク」(1)

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福岡県北九州市

北九州市は、来年3月を目標に、これからの目指す都市像を新たなビジョンとして策定します。
この新ビジョンの策定では、市民の皆さん一人一人にまちづくりについて自分事として考えていただき、皆さんとベクトル(進むべき方向)を合わせ、一丸となって取り組んでいきたいと考えています。
今回、まちの活力を向上させていくための視点の一つ「子育て世代が安心して住み続けられるまち」をつくるための糸口について、市内で子育てをしている皆さんと武内市長とで意見交換を行いました。
(以下敬称略)

■安心して子育てできる環境づくり
安心して子育てをしていくために必要なことについてお聞きしました。

▽子育ての悩みを共有できる場が安心につながる
市長:私も小学生の子育て奮闘中ですが、今日はさらに子育てしやすいまちにしていくため、生のご意見を聞かせてください。

中田:小学生の子どもがいます。子育て中に抱える悩みを相談できるようなつながり、コミュニティは大事だと思います。私自身も幼稚園でパパ友ができて救われた経験があります。

八児:いきなり悩み事を相談するというのは難しいところもあるので、日頃からの関係をつくっていくことが大切だと感じています。そのためには、いつでも来たい人が来て、話ができるような場所があるといいなと感じます。

市長:どのような場所があれば、安心して悩みを相談しようという気持ちになりますか。

八児:私自身は、「親子ふれあいルーム(3ページ参照)」のような子育て世代が集まる場に行くと、経験の豊富な先輩が「困っていることある?」と気にかけてくれて、話しやすかったです。

清永:私は、保育園に子どもが通うようになり、毎日顔を合わせていたら、少しずつ周りの人と話せるようになりました。やはり通うということが大事で、通いたくなるような場であることが必要だと思います。

小林:昨年から子どもが地域のお祭りに参加し始めたのをきっかけに、他の家族と触れ合うようになり、とても良い関係をつくることができました。

中田:自分たちが困ったときに解決できたことを、今同じように困っている人に教えてあげたら、誰かが幸せになる。そういう場やつながりを、行政だけでなく私たち自身でもつくっていけるといいと思います。

▽一人一人が得意なことを生かして先生たちを支える
小林:幼稚園・保育園の先生を見ていると、とても大変な仕事だなと感じます。周りが先生を支えていくことが必要で、私たちにも何か手伝えることがないかなと思います。

市長:具体的に手伝えるのではないか、と思うことはありますか。

小林:私は絵が得意なので、それを生かして運動会など行事の飾りつけができると思います。子育て世代に限らず、地域の一人一人が個性を生かして支え合うことができたら、もっと子育てしやすい社会になるのではないでしょうか。

市長:皆さんの得意なことや、できることを社会で発揮してもらえるようなきっかけづくりが必要ですね。

■希望する人が子育てなどをしながら働くことも選べる環境を
子育てしながら働くことに対して感じるハードルや、必要な取り組みなどについてお聞きしました。

▽「きっかけ」と「後押し」があることで働くことを前向きに捉えられる
市長:周りの人も含めて、子育てをしている皆さんは、子育てしながら働くことをどう捉えていますか。どんな取り組みが必要だと思いますか。

八児:子育てをしていると、子どもの送迎や病気など、時間的な制約がどうしてもあります。その条件でも雇用したいという企業と、働きたい人がうまくつながることが大切です。
北九州市のお母さんたちは「子育ても楽しいけれど、私の人生も生きたい」というようなエネルギッシュな人が多い印象です。働きたいと思ったときに背中を押してくれるような機会があれば、前向きな気持ちになれると思います。

中田:産休や育休でキャリアが途切れている人もいますが、働くには新しい知識やスキルを学ぶリスキリング(学び直し)も必要です。子育てや介護などいろいろなライフスタイルの人が働きやすくなるよう、後押しが■子育て世代にとって住み続けたいまちにするために
子育てをしている人が「住み続けたい」と思えるような魅力あるまちにするために必要なことについて、お尋ねしました。

▽子育てを支援する取り組みをもっと多くの人に届けていきたい
中田:私は関東から引っ越してきました。北九州市は、自然や公園も多く子育てしやすいと感じています。先日、市の施策を聞く機会があって、いろいろなことをしていると知りましたが、知らない、気付いていない人も多くいるのではないかと思います。

小林:私も関東から北九州市に移住しました。北九州市は新幹線や空港もあって、とても便利だと思います。こういった魅力をもっとアピールしてもらいたいです。

八児:子育て中の人たちに情報が直接届くようになればいいですね。最近はインスタグラムなどで、こういう遊びが楽しかった、こういう体験ができたといった発信をしている人がたくさんいます。私も北九州市の魅力を発信していきたいと思います。

市長:さまざまな情報を出すだけでなく、届けるための努力が必要だと感じます。北九州市には、子育てや防災など自分が選んだ情報を受け取ることができる公式LINEがあります。情報を出す側と、受け取る側がうまくつながるようにしていきたいですね。

▽子どもたちが安全に楽しめる公園づくりを
清永:ボール遊びが禁止されている公園もありますが、ボール遊びをしたい子、滑り台で遊びたい子など、いろいろな子どもがいます。皆が安全に公園を楽しめる仕組みがあるとよいと思います。

▽幼児教育の充実が魅力につながる
中田:子どもにいろいろな経験をさせたいという気持ちから、習い事をさせている人も多くいます。例えば理系教育など、北九州市ならではの幼児教育に力を入れていけば、子育て世代にとって、もっと魅力的なまちになると思います。

▽地域のコミュニケーションが残るまち
八児:昔ながらの商店街やお店が残っていることも北九州市の魅力だと思います。子ども連れで買物に行くと、お店の人が気軽に話しかけてくれたり、子どもにお菓子をくださったり、こういう体験ができるまちは減っているのではないかと思います。こうした魅力は、変わらず残ってほしいです。

市長:皆さんのお話を伺いながら、市と子育て世代の皆さんとのコミュニケーション、そして、子育て世代同士のコミュニケーションがとても大事だということが分かりました。今日は、多くの気づきをいただきました。これからも子育てする人に住み続けたいと思ってもらえるようなまちづくりを進めていきます。

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