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自治体の皆さまへ

こがんひとこがんとこ Vol.57

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福岡県古賀市

◆Double D’s Dream
浜口 弘子さん
チアダンスチーム Double D(ダブルディー) 代表・監督

叶えるべくして夢を叶えてきた行動派だ。
全てのきっかけは、産後ダイエットに通ったフィットネスジム。習ううち〝教える側に立ちたい〟と思うようになり、インストラクター資格取得のスクールへ。家族にできる限り負担をかけないよう、スクール費用は夫や娘がまだ寝ている早朝にバイトをして賄い、天神にある学校へは交通費の節約とトレーニングも兼ね博多駅から自転車を使った。娘の幼稚園のお迎えに間に合うように帰り、ママと主婦に戻る生活。〝なりたい自分になるための努力〟は「苦ではなかった」と言う。

代表を務める『Double D』の元は「団地ダンス(Danchi Dance)」。十数年前、花鶴校区文化祭の出し物用に子ども会で作ったにわかチアダンスチームが原点だ。すでにフィットネスのインストラクターとして活躍していた彼女に、文化祭後もチアを習いたいと多くの声が届いた。が、チアは専門外な上、〝中途半端〟は自身のストイック気質が許さない。〝ちゃんと教えるのであれば本格的に競技の技術とチアスピリット(※1)を学ぶべき〟と意を決し、東京の養成所でしっかりと学び公認指導者となった。
現在ダブルディーは約100名が在籍。学年やスキルごとにチームが分かれ、これまでも九州大会や全国大会での優勝チームを輩出してきたが、今年ついにベイカーズが世界一に輝いた(※2)。「勢いがあるときは加速し、苦しいときは踏みとどまり、せめて一歩だけでも前へ出る。がむしゃらに繰り返してきたら、結果がついてきただけ。継続は力です」と、笑顔でさらり。〝継続〟の二文字の間にどれほどの苦労があったのか。おくびにも出さない精神そのものがまさにチアスピリットなのだろう。

長く一人で教えてきたダブルディーだが、近年娘の陽菜(はるな)さんをはじめ世界を制したベイカーズのメンバーが選手兼コーチとして指導にあたるように。彼女たち自身が教わり持ち続けたことで世界一の夢が叶ったように〝諦めない強い気持ち、周りに感謝する心のありようが、人としても表現者としても最も大切なこと〟として、さらなる次世代へしっかりと受け継がれつつある。この精神こそが浜口さんの育てた「DoubleDNA」。世界大会連覇、そしてオリンピックも視野に入れ、浜口ダブルディーの次のステージは始まっている。

※1…3つのチアスピリット。
(1)チアスピリット(応援精神)
(2)ポジティブスピリット(前向きで積極的な精神)
(3)ボランティアスピリット(感謝して地域に貢献する精神)。

※2…ベイカーズは7年前、受験と重なり世界大会出場を断念、心を残したまま引退。「世界へ行きたい!」その諦めない心がチームを再結成させ、昨年10月のJAMfestJAPAN(vol.17)大会オープンバラエティ部門優勝、念願のアメリカでの世界大会オープンカテゴリー部門優勝の結果へ導いた。2連覇を狙う。

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