◆PHOTOGRAPHER
大田 聖(おおた きよし)さん(フォトグラファー)
古賀のまちは素敵な空気感をまとっている。目に映るいたるところに発見があり、人を入れ画角を決めるとたちまち絵になってしまう。時代を残したフォルムは、そこで生活をする人たちにとってあまりに〝日常〟すぎて気づかないかもしれない、可能性を秘めた宝物。ファインダー越しに見つけた新たなまちの魅力は、想像の少し上をゆく形となって、撮った本人を驚かすことも。
まちや空間全体をアートとして表現するインスタレーションが好きだと言う。フリーランスになった頃、芸術祭巡りの一人旅に数多く出かけた。地元の人と関わり、話をし、アートとまち・人との融合を撮り歩くのが楽しかった。
昨年夏、東京と2拠点で仕事をするための物件探しで偶然「るるるる」に出会った。次々と交流が生まれる場こ所こは常に新鮮で楽しい。出会う人たちも多種多様でおもしろい。この地域もこのエリアも、旅先での雰囲気と似ていてすこぶる居心地がいい。〝いいところに来れた〟そうつぶやいた彼は、目的地にたどり着いた旅人のように見えた。
子どもの頃、興味の湧いたことには挑戦させてもらえた。カメラを生業にするまでさまざまな職業を経験したが、挑戦する気概は知らぬうちに培われていたのかもしれない。行動的で前向きな彼だが、順風満帆だったわけではない。技術的にも精神的にも人間的にも成長しなければならず、へこたれそうになった辛い時期が何度もあった。しかし、2年前に守るべき家族ができ、進むしかない!やるしかない!と腹をくくった。
うれしかったり楽しかったり、その瞬間毎の生き生きとした感情が残るような、何度も見返したくなるそんな写真を撮りたいのだそうだ。古賀にはそそるロケーションが多い。特に夕陽に照らされる商店街はすこぶるいいと言う。古賀にしかない景色と光の力があって、撮られる人の感情が乗り、それをカメラマンの技量で記憶に残る写真へと落とし込む。「僕の力なんてほんのちょっぴりですけどね」と謙遜する大田さん。最近の写真を少し見せてもらった。偶然をもうまく利用するプロの緻密な計算の上にあって、光が風が空が、自然の全てが一枚の中で2人を祝福しているかのような美しい写真だった。
古賀に着地をして5か月、足場がようやく整ってきた。〝ここで根を張ろう〟これまでの苦労は成長のため、そしてそれは全てここに繋がっている。
▽プロフィール
鹿児島出身。35歳。鹿児島城西高校ファッションデザイン科卒業。
ウェディング専門の写真映像会社を経て、フリーランスのフォトグラファーとして東京と古賀の二拠点で活動中。
▽hygge fukuoka wedding
ウェディング当日、前撮り、家族写真や七五三など
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※スケジュールなどは問い合わせください。
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