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自治体の皆さまへ

こがんひとこがんとこ Vol.70

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福岡県古賀市

◆『一途』
岩永 光二さん(「トワイライト」マスター/コスプレイヤー)

両親が共働きだった彼は、鍵っ子でテレビっ子だった。「宇宙戦艦ヤマト」に衝撃を受け、円つぶらや谷監督のゴジラやウルトラマンの特撮ものに目を見張り、仮面ライダーの命がけの泥臭い殺陣に息を呑んだと懐かしむ。
中学生くらいになるとアニメ好きを理由にいじめられたが、好きだということを隠そうとは思わなかった。自分に嘘をつきたくなかったし、人に迷惑をかけている訳でもない。堂々とすべきだと考えるそんな子どもだった。

〝「アニメオタク」はいい年してアニメや漫画から卒業できず、脳みそが子どものまんまでいつまでも大人になれない人〟という世間のイメージが拭えないまま、1989年一人の「オタク」が起こした凄惨な事件によって、オタク全員が犯罪者予備軍であるかのように見られる風潮に。しかし実際に同人誌即売会*に行ってみると、世間の言葉とは違い、常識的でまともな人ばかりだった。他人の考えや言葉からではなく、実際に自分が見聞きしたものや経験から物事を判断することが大事だと体得し、それを今まで曲げずにきた。

今でこそ、ひとつの文化として確立したコスプレだが、メディアがキワモノ的に面白おかしく紹介し間違った伝わり方をしていた時代があった。コスプレイヤーと一般の方々との懸け橋となり、誤解や先入観で広がった社会との溝を埋める歩み寄りの拠点、発信基地になれればと思い店を構えたそうだ。
「ファン表現として、作品をリスペクトして使っている人たちのことを僕は〝コスプレイヤー〟と呼んでいます」。コスプレをした自分たちの行動が、世間の印象を良くも悪くもし、作品自体の社会的価値まで左右しかねないという意識が希薄になりつつある昨今。彼は〝コスプレイヤー〟たるマナーアップ啓発をここで発信し続けている。

「人の人生に無責任に口を出す人達の顔色を気にして生きるほど、私たちは時間もエネルギーもない。もっと自分に正直に自由に生きるべき。」そう言う彼の人生にとって譲れない大切なものが漫画やアニメだった。
「コスプレ中はウキウキします!同じ作品が好きなだけで年齢性別国籍を問わない友だちもできるし、褒められるとアンチエイジング効果も(笑)簡単なものから挑戦してみては?楽しいですよ。」今後は市と一緒になって「まちを元気にするコスプレイベント」もやってみたいそうだ。彼の〝一途なコスプレ愛〟はまだまだ止まらない。

同人誌即売会*
同人誌即売会とは、イラスト・漫画・小説など創作活動をしている方々が、自分の作品を持ち寄り、頒布するイベントのこと

写真は福岡の作家「殆ど死んでいる」さんの作品『異世界おじさん』のコスプレ。言葉よりコスプレをすることで印象に残りやすい。作品を知ってもらえることが何より嬉しい。
*通常営業時はコスプレしていません(取材のため特別にお願いしました)
※詳しくは広報紙をご覧ください。

【トワイライト】コスプレ用多目的撮影スタジオ(室内・屋外)/ボードゲーム・カフェ
営業時間:12時~21時
最初の1時間500円、延長1時間毎300円
ワンオーダー+テーブル代300円でコワーキングスペースや会議スペースとして使用可(持込・出前自由)
住所:今の庄1-9-1
【電話】942-0508
・トワイライト通信 YouTube
※QRコードは広報紙をご覧ください。

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