◆井上さんの特集を担当した。戦争で片足を失った若人の苦しみや特撮界での多大な功績を知るにつれ、もっと広く世間に知ってもらいたい気持ちと全く足りないページ数とでジレンマに。またスペースを鑑み「足そくせき跡」を絞らざるを得ないことも乱暴で失礼な作業なのではと悩んだ巻頭ページだった。
◆私も彼が関わった作品を見て育った。子ども心に「怪獣を何もないところへ連れて行ってやっつければ街が壊れずに済むのに!」とミニチュアであることを忘れ、建物を壊しながら戦うヒーローに憤いきどおったものだ。それほどミニチュアをリアルに感じていたのだ。
◆かつて一世を風靡した『ゴジラ』や『ウルトラマン』など、映画やテレビの特撮になくてはならなかった人が古賀出身であるのは誇らしくうれしいし、一人でも多くの人に彼の生きざまや情熱に触れてほしい。9月「井上泰幸のセカイ展」を開催。
(友杉)
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