近年、全国各地で詐欺の被害が多発しています。
そこで今回は、小郡警察署に取材して分かった詐欺の手口や被害防止対策を、小郡警察署管内である小郡市・大刀洗町の合同特集で、ご紹介します。
■進化する詐欺の手口
詐欺の中には、犯人が電話などで対面することなく、親族や公共機関の職員などを名乗って相手を信頼させ、現金やキャッシュカードなどをだましとる「特殊詐欺」があります。
それに加え、近年はSNSの浸透や投資への関心の高まりなどから「SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺」も増えています。
●代表的な特殊詐欺
▽オレオレ詐欺
親族などを名乗り、仕事のミスや自動車の事故などの理由で「お金が必要だ」と言い、現金をだまし取る手口です。
▽還付金詐欺
医療費や税金、保険料などで「還付金があるので手続きが必要」などと言い、被害者にATMを操作させ、被害者の口座から犯人の口座に送金させる手口です。
▽架空料金請求詐欺
有料サイトなどで「未払いの料金があり、今日中に支払わなければ裁判になる」などとメールやSNSで通知し、金銭をだまし取る手口です。
▽キャッシュカード詐欺
警察官や銀行員を名乗り「キャッシュカードが不正に利用されているので使えないようにする」などと言い、キャッシュカードを盗み取る手口です。
●WARNING!小郡警察署管内で起きた被害
SNSで知り合った男性とメッセージでやりとりをしていると、もうけ話から仮想通貨投資サイトを紹介された。その男性とはSNSで何度もやりとりをしていたため、疑いを持つことなく男性が指定した口座に、複数回に渡り合計数百万円を送金した。
その後、仮想通貨投資サイトで利益が確認できたため出金しようとしたところ、税金の支払いという名目で現金の送金を求められるメールを受信。これに疑念を抱き関係省庁に確認をすると「詐欺の可能性がある」と言われ、警察に相談し詐欺が発覚した。
小郡警察署提供(令和6年1月~令和6年9月末時点)
■SNSを使った最新の詐欺
詐欺の手口は常に進化し続けています。最新の詐欺の特徴や実際の実例を見て、気をつけるべきポイントを確認しましょう。
●投資詐欺
「先輩、見てください!SNSの広告で見つけた投資でこんなに利益がでたんですよ!すごくないですか!?」
「すごいじゃん!」
「でも手数料とかで合計1,000万円くらい支払わないといけないんですよ。」
「えー!?ちょっと待って!それって詐欺じゃない!?」
▽詐欺に遭わないためのポイント
・「著名人による無料の投資セミナー」や「必ずもうかる」などの甘い言葉に注意する。
・投資先が実在しているかや、国の登録業者か確認する。
●ロマンス詐欺
「最近マッチングアプリで出会った人から結婚したいってメッセージがきたんだよね。」
「おめでとうございます!」
「でも会ったことないのに、お金を立て替えてくれないか相談されてるんだよね、、」
「えー!?ちょっと待って!それって詐欺じゃない!?」
▽詐欺に遭わないためのポイント
・実際に会ったことがない人からお金の話をされたら注意する。
・特に相手から「投資」に誘導されたら詐欺の可能性が高い。
●不審に思ったら一人で対応しないで
高齢の方に被害が多い特殊詐欺に加え、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害が若い世代に広がっています。
これらの詐欺から被害を防ぐには、まずは手口や対策を知ることが大切です。しかし、被害者の中には、詐欺の手口を知っていたのに、だまされてしまった方もいます。「自分も被害に遭うかもしれない」という当事者意識を持ち、被害を防ぎましょう。
そして、不審な電話やメッセージなどを受けたら一人で判断せず、家族や友人、そして警察にご相談ください。
■相談することが大切です!
「詐欺かも?」と思ったらまずは、家族などの身近な人や警察に相談をしてください。焦って判断したり、行動したりしないよう注意しましょう。
小郡警察署 生活安全課長 松延修一さん
緊急時【電話】110
相談時【電話】#9110
小郡警察署【電話】73-0110
特集に関する問い合わせ先:地域振興課協働推進係
【電話】77-0173
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