国民健康保険(国保)は、病気やケガをしたときに、安心して医療が受けられるように加入者が国保税を負担し合い、お互いに助け合う制度です。
国保は、加入者に納めていただく国保税と国・県からの交付金、町の一般会計からの繰入金で運営しており、一般会計とは別の特別会計となっています。
現在、本町の国保財政は年々増え続ける医療費により極めて厳しい運営を強いられており、これまで不足額については、翌年度歳入予算からの繰上げ充用により対処してきました。しかし、今後の国保運営は今以上に厳しくなることが予想されるため、加入者の皆様に負担を求めざるを得ない状況となっています。
社会経済情勢の厳しい中での税率改正により、ご負担をお願いすることになりますが、国保制度に対するご理解をいただくとともに、日頃から健康の維持増進に心掛けていただき、国保財政の健全化に一層のご協力をお願いします。
◆税率改正にあたって
現在の国保制度を将来にわたり持続可能なものとするため、国民健康保険法等が改正され、平成30年度から福岡県が国保の財政運営を担うようになりました。
これに伴い、県内市町村は福岡県が算定した市町村標準保険税率を参考に、国保税率を定める仕組みになったことを受け、本町でもこれまで税率改正を検討してきました。
今回、福岡県が算定した市町村標準保険税率を参考に国保税率を改正したことで、税率が本来あるべき姿に近づいたものです。
本改正は、町国民健康保険運営協議会での協議を経て、令和5年第7回議会定例会へ税率改正の議案を提出し、慎重な審議の結果、原案どおり可決・成立したものです。
▽国保税率の改正
※令和5年度 福岡県市町村標準保険税率を参考
令和6年4月1日施行
(1)税率等が上がります。
(2)4方式(所得割・資産割・均等割・平等割)から3方式(所得割・均等割・平等割)に変更になります。
▽国保税 納期の変更(普通徴収)
【現行】全7期
↓
【改正】全10期
※本税率改正等に伴う納税者の1回当たりの負担軽減を図るため、現行の7期から10期へ納期が変更になります。
◆大木町の国保の現状
全ての国民は、原則としてなんらかの公的医療保険制度に加入しなければなりません(国民皆保険制度)。様々な公的医療保険制度がありますが、国保は、会社の健康保険に加入されていない人などを対象としているため、定年退職後の加入なども多く、年齢構成が高くなり、医療費も高額になるという構造的な問題を抱えています。
▽総医療費と一人あたり医療費の推移
被保険者数は、年々減少しており、一人あたり医療費は増加の傾向にありましたが、令和2年度から3年度にかけては新型コロナウィルス感染症の影響による受診控え等により、総医療費、一人当たり医療費ともに減少しました。しかしながら、感染症が落ち着き始めた令和4年度には再び増加に転じています。
◆国保特別会計の現状
本町の国保特別会計は、令和5年度末には以前からの累積赤字が2億円を超える見通しとなっています。
今後も累積赤字額の解消・削減を図り、国保特別会計の健全化に向けて計画的に取り組んでいく必要があり、令和6年度から国保税率の改正を行うこととなりました。
令和4年度国保特別会計決算
▽歳出
▽歳入
問合せ:税務町民課
【電話】0944-32-1067
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