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【特集】性暴力の被害者にも加害者にもならないために

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福岡県大野城市

■知っていますか「性的同意」
同意がない性行為を犯罪として法律で処罰する国が増え、日本でも刑法改正の議論が高まっています。
例えば、「二人きりで食事したから」、「相手の家に行ったから」、「夫婦や恋人だから」、そうした理由で性行為を強いられても仕方ない、と思っていませんか。
あなたと、あなたの大切な人の安全と尊厳を守るため、性的同意について正しく知りましょう。

●性的同意とは
性にまつわることについて、曖昧にせず、言葉によるコミュニケーションを取り、相手の意思を確認するということです。

●性暴力の誤解と実態
内閣府の調査では、女性の約14人に1人は、無理やり性交などをされた被害経験があることが分かっています。見知らぬ人からの被害はごくわずかであり、加害者の大半は交際相手・元交際相手、配偶者・元配偶者、職場・アルバイト先の関係者などの知り合いであるといわれています。
恋人や夫婦間であっても、望まない性的な行為は、全て性暴力です。

●こんな思い込みしていませんか
(×)相手が否定していても、「嫌よ、嫌よも好きのうち」ってやつじゃない?
社会的地位(教師や上司や力関係)、暴力、脅迫のために否定できなかったケースが多く見られます。

(×)お酒を飲んで酔っていたら、仕方ないこともあるよね?
お酒や薬物で意識がもうろうとなっていた場合、それは明確な同意とはいえません。

▽被害にあったときの状況(複数回答、抜粋)

(参考内閣府「男女間における暴力に関する調査」(令和3年))

■性的同意を取るって、どういうこと?
◇「そうだ」と思うものをチェックしてみましょう。いくつ当てはまりますか。
・二人きりでデートに行くことは、性行為を前提としている
・キスをしたら、性行為をしてもいい
・相手が嫌と言っていても、「嫌よ、嫌よも好きのうち」なので性行為をしていい
・相手が嫌と言ってなかったら、性行為もOKのサインである
・酔った勢いで、性行為に及ぶのは仕方ない
・互いに成人していれば、性行為の際に同意を求める必要はない
・家に泊まるのは、性行為をしてもいいというサインだ
・付き合っていれば、性行為をするのは当たり前だ
・同じ相手に、毎回、性行為の同意を取る必要はない
・ナイトクラブに来る人は出会いや性的交遊を求めて来ることが多いので、性行為の際に同意を取る必要はない

1つでも当てはまるなら要注意
性的同意は取れていません

根拠のない思い込み
勝手な決めつけ
暗黙のルール
無知
コミュニケーション不足

●性的同意を取る
◇積極的な4つのイエス
お互いが対等・平等な立場であることが基本です。その中で、次の4つのこと全てに合意・納得して、明確に「イエス」という意思が確認できて初めて、「性的同意が取れた」ということができます。
・相手
・時(「今日は嫌だ」など)
・場所(「ここでは嫌だ」など)
・方法(避妊する、しないなど)

●性的同意で守られる3つのこと
明確なイエス以外の答えはノーであり、「嫌だ」という言葉は拒否の表明です。

◇プライベートゾーン
体操服で隠れる部分(胸・性器)と口を指します。他者からの身体的な接触を拒否していい大切な場所です。

◇性的自己決定権
性行為をするかどうかは、自分の意思で決めるものです。私たちには、ノーと相手に伝えていい権利があります。

◇性と生殖に関する健康・権利
避妊する、子どもを持つ・持たないも、全て自由であるという権利があります。

●性的同意の伝え方と受け取り方
ノーの伝え方、受け取り方のトレーニングも必要です。断られたからといって人格を否定されたということではありません。
「今日は性行為をしたくない」と伝えること、その気持ちを受け取ることなど、より良いコミュニケーションを取っていくことが大切です。

●同意のない性行為をしたときや、避妊に失敗をしたときは
産婦人科で緊急避妊ピル(72時間以内)の相談ができます。
相談窓口は次のページに掲載しています。あなたの周りに、困っていたり悩んでいたりする人がいたら、伝えてください。
(参考ウィングス京都「GENDER HANDBOOK」

■相談窓口

※各相談機関とも年末年始は休みです(110番、性暴力被害者支援センター・ふくおかを除く)。

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