本の紹介を通して、皆さんも特別な一冊を見つけてみませんか。
■あそびおどり企画 オドリクリエーション代表 岩下愛
◇「チキカングー」
樋勝朋巳(こぐま社)
色んな場所で、色んな人とダンスをする、という事を職業にしていますが、作品制作のアイデアを絵本からもらう事があります。保育士さんから、子どもたちが踊り出す絵本があるよ!と紹介されたこの本。タイトルは「チキカングー」。なんてわくわくする言葉のリズムでしょう!
ページを開くと、帽子をかぶっている犬が、タンバリンを持って「チキカーングー」と、歩いている。猫・おいも・人間(多分)と、リズムを唱える仲間がどんどん増えてくる。
それだけなのに、読む人の心がどんどん踊り出し、読むだけじゃなくて、体を使ってリズムでおしゃべりしたくなる。そんな絵本です。
一昨年、まどかフェスティバルで開催された「絵本とダンス」でチキカングーを読み、大人も子どももみんなで輪になり、踊って・叫んで盛り上がったのは、すてきな思い出です。
◇「みんなあかちゃんだった」
鈴木まもる(小峰書店)
双子をお腹に授かったとき、母親が「夫婦で一緒に読むんだよ」と、渡してくれたこの絵本。妊娠したお母さんから始まり、3歳くらいまでの子どものあらゆる表情・動作・成長過程が、細かでかわいい絵で、ページいっぱいに描かれています。
まだ実感のなかった妊娠期は不安を抱えつつ本を眺め、怒涛の双子育児が始まってからは「あ〜これ、やるやる!」と笑顔になり、双子が大きくなってからは「これ、あなたも良くやってたのよ」と一緒に読み、子育てが一段落した今は懐かしさと共にじっくり味わいながら読んでいます。自分の子どもたちだけでなく、自分もこの愛おしい時期があり、愛情をもらってきたんだなと、赤ちゃんだった人々、「みんな」を大切にしたくなる絵本です。
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まどかぴあ図書館【電話】586-4010
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