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自治体の皆さまへ

防災だよりその65

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福岡県太宰府市

防災専門官 野田 秀敏(のだ ひでとし)

■自主防(自主防災)のススメ
近年、豪雨や線状降水帯による災害の発生や、いつ発生してもおかしくない首都直下地震、南海トラフ地震、また、福岡県では、本市直下を縦断する警固断層による地震が危惧されています。
大災害発生時、国や自治体による公的支援には限界があります。
災害を防ぎ、被害を少しでも減らすには、まず自分の身は自分で守る(自助)、次に地域住民による協力、特に、自主防災組織(以下、自主防という。)による防災活動が重要なことが、幾度となく報道されています。
次の表のとおり、本市の自主防災組織率は、44区中37区が組織化、84%の組織率で、市は100%を目指しています。

市の各校区別自主防災組織率

○地域の防災力が重要
日頃の災害への備えや災害が起きた時に必要な支援には「自助」「共助」「公助」の3つがあり、なかでも「自助」と地域の住民が協力して自分達の身を守る「共助」が防災と減災には最も大切です。
災害時、交通網の寸断、通信手段の錯綜、火災発生などの影響で自治体や消防・警察など「公助」が行き届かなかったという現実が過去の災害で発生しています。
一刻の猶予も許されない状況下で、自分の身は自分で守り地域に住んでいる皆さんが協力して被害に遭った人の救出や救護、避難の支援などを行わなければなりません。
このように「自助と共助」が機能している地域が、「災害に強い地域」と言えます。

地域の防災力
「自助」自分の身を自分の努力によって守る。
「共助」地域や近隣の人が互いに協力して助け合う。
「公助」国・県・市など行政、消防などによる救助・救援など。

○「自主防」の日常活動
(1)防災意識の普及や啓発
地域に防災知識を普及させるため、イベントなどを開催して普及を図る。
(2)防災の安全点検
自分の住むまちを知ることが基本、危険箇所や防災上の問題点などを把握する。
(3)防災訓練の実施
災害発生に備え対応ができるように、参加の呼びかけと地域一丸となった訓練の実施。
(4)避難行動要支援者の把握
地域に住む災害弱者、特に自分一人で避難できない高齢者の確認と見守り活動。
(5)防災資機材の整備
災害発生時に使う資機材の準備と日頃の点検や使用法の確認。

○「自主防」の災害時活動
(1)避難支援
災害の種類に応じた避難経路の確認と安全な誘導の実施。
(2)初期消火
出火防止活動や初期消火活動を行い、火災の延焼や拡大を防ぐ。
(3)救出・救護
現場での救出活動や応急手当の実施と避難所までの負傷者の搬送。
(4)情報の収集・伝達
被害状況の把握と公的機関からの正しい情報入手および避難者への伝達。
(5)避難所の開設・運営
自治体に協力し避難所の開設と運営、避難者の受け入れや給水・給食の支援。

自主防は地域の特性を誰よりも理解している住民で構成する組織だからこそ、実情に応じた防災活動を行うことができます。
自主防の設立や防災訓練や防災講座に関することは防災安全課に尋ねてください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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