文字サイズ
自治体の皆さまへ

利用者の減少で存続の危機!? みんなで公共交通(こうきょうこうつう)を利用しよう(1)

7/44

福岡県太宰府市

■公共交通の現状
令和4年度太宰府まちづくり市民意識調査では、日頃の交通手段を「自家用車」と回答した人が58-6%と最も多い結果となりました。対して、電車やバス、タクシーなどの公共交通を利用する人は6.7%と少ない傾向にあります。
利用者が少ない状態が続くと、路線の縮小や運行本数の減少につながります。利便性が低下すれば利用者のさらなる減少をまねく悪循環となり、ついには路線そのものがなくなってしまうこともあります。
最近では、コロナ禍の影響や、燃料費をはじめとする物価高、乗務員不足などもあり、全国的に公共交通の存続が危機的状況にあります。本市でも、一部の路線が収支状況の悪化などにより廃止される意向が示されましたが、国などの補助を充てることで運行を維持しています。
公共交通はとても大切な移動手段です。将来にわたって維持・確保していく必要があります。

■代表的な例として
乗合バス事業者の収支状況(2020年度)
調査対象事業者:保有車両30両以上の223者
資料:国土交通省自動車局作成

■必要な時になくなってしまうかも!
今は運転できるから「自分には関係ない」と思っても、いつまで運転を続けられるかはわかりません。
バス路線は交通事業者の収支悪化により全国的に毎年約1千kmが廃止されています。鉄道路線は収支悪化による廃止、災害による長期運休後にバスに転換される事例もあります。
自家用車が運転できない場合、公共交通がなくなると買い物や通学、通院などの移動手段はどうなるのでしょうか。家族が高齢で運転に不安を抱いている、お子さん・お孫さんが電車やバスで通学していることがあれば、他人事ではなく「自分事」に思えませんか。近所を走るバス、最寄り駅からの電車、家まで迎えに来てくれるタクシーがなくなってしまったら、皆さんはどう思いますか。

太宰府市から友好都市宮城県多賀城市まで約1,000kmと同じ距離が毎年廃止に

■公共交通を支えていくために
公共交通の利用者が減少する中、交通事業者の経営努力だけでは路線の維持・確保に限界があります。行政(国・県・市町村)がすべての公共交通を支えて維持・確保することもできません。移動を支える公共交通を将来に残すためには、市民の皆さんとの協働が不可欠です。
本市では、学識経験者、交通事業者、地域住民、行政などで構成する太宰府市地域公共交通活性化協議会を設置し、持続可能な地域公共交通の実現に向けて議論を重ねています。

■一度でも多く利用してほしい
将来の公共交通を守るには、今の公共交通をもっと便利で持続可能なものにしなければなりません。そのためにわたしたちができる第一歩は、公共交通の現状と課題を理解すること。そして1回でも多く利用することです。生活に必要な公共交通を維持・確保していくために積極的な利用を、皆さんにお願いします。

■公共交通4つのメリット
[環境にやさしい]
1人が1km移動する時の二酸化炭素排出量は、自家用車と比べてバスは1/2、電車は1/7です。(令和元年度)
[事故リスクの回避]
バス通勤により、通勤時の事故が4割減少した事例もあります。
[交通渋滞の緩和]
道路交通量が減少し、通勤・通学時間帯の混雑の緩和にもつながります。
[運動量向上]
バス停や駅から歩くなど、日常的な運動が増えて健康増進につながります。

■利用者の声
○青山在住の松本(まつもと)さん
太宰府市内の公共交通は、住んでいる人も観光客も使えて便利だと思っています。特に内山方面のまほろば号は宝満山へ行く人に便利だと思います。
私は普段自家用車を使っていますが、今日はまほろば号を使っています。乗り換えのときも100円で利用できて、とても良いと思います。
仲間とお酒を飲むときは公共交通を使うことが多いですよ。

○筑紫女学園大学に通う陶山(すやま)さんと石井(いしい)さん
大学に通うために公共交通を使っていますが、遊びに行くときも公共交通を使っていて、周りの友人も公共交通を使っています。
私が住んでいるまちでもバスの本数が減ってしまい困っています。利用者が増えてバスの本数も戻ってくれると嬉しいです。
お年寄りや学生が多い太宰府市にとって公共交通は必須でとても便利だと思います。これからの地球環境を守るためにも自動車より積極的に公共交通をたくさん使っていくべきだと思います。

○筆者(担当者)にとっての公共交通
朝は子どもを保育所へ送るのに自家用車を使っていますが、通勤は公共交通を使っています。子どもが電車とバスが大好きなので、休みの日は電車を観るためにバスを使って駅まで行っています。
皆さんで公共交通を守っていくために、いつも自家用車を使っていたお出かけを月に1度でも公共交通を使ったお出かけにしてみてはいかがでしょうか。

問合せ:都市計画課 都市計画係

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU