防犯専門官 山田 英明(やまだ ひであき)
■令和4年に起きたニセ電話詐欺の傾向
ニセ電話詐欺事件は被害が発生し始めてかなりの年数が経過していますが、未だに被害は発生しています。
昨年も福岡県警の統計では、
認知件数:368件
被害額:約9億2千万円
が県内で確認されています。
■令和4年に県内で起きた手口の傾向
○前年比で増加した手口
オレオレ詐欺:35件→79件
架空請求詐欺:55件→93件
オレオレ詐欺も手口が知れ渡り徐々に少なくなっていましたが、「オレオレ」と語りかける手口が人々の記憶から薄れてくると文言を少し変えて、再び増加してきました。
○前年比で減少した手口
キャッシュカードなどを狙った手口:142件→95件
犯人グループは被害者が騙されやすい手口を、手を変え品を変え試しながら、犯行を重ねています。
◆なりすましが多い職業とよく使われるセリフ
○No.1 金融機関関係職員 125件
●●銀行の者です
「あなた名義のクレジットカードが不正に使われています」
「いつも利用している銀行名、口座番号、残高、暗証番号を教えてください」
○No.2 市区町村職員 108件
還付金のお知らせです
「保険料を多く払いすぎているので、還付金があります」
「今日中に手続きをすれば還付金を受け取ることができます」
○No.3 親族 72件
お母さん助けてお金を貸して
「咳がひどくて会社の同僚に病院に連れてきてもらった」
「病院でかばんをなくしたから、電話はつながらない」
「かばんは見つかったけどカード類は盗まれた」
「今日会社の大事な商談があって、支払いができない。お母さん、どうにか用意できないか」
○No.4 警察官、刑事 47件
犯罪に巻き込まれていますよ
「犯人が持っていたリストにあなた名義の口座が載っていました」
「通帳が悪用されているかもしれません」
「カードを預かりに行きます」
○No.5 通信事業者 46件
未納料金があります
「サポートセンターです。未納料金があります」
「料金が未納のままだと裁判をすることになります」
○詳しい手口の例
未納料金の支払いなどを名目に、電子マネーカードを買わせる詐欺が増加しています。
被害者は「料金を支払っていないので裁判になる」「パソコンがウイルスに感染している」などと言われ、心当たりがないまま「電子マネーカードで支払ってください。近くのコンビニで買えますよ」などと言われコンビニなどに誘導されます。
○アドバイス
こんな人を見かけたら、声をかけ、警察への通報をお願いします。
・高額な電子マネーカードを買う人
・繰り返し電子マネーカードを買う人
・電子マネーカードを買い慣れていない人
(参考資料:ニセ電話気づかせ隊通信)
■筑紫野警察署からのお知らせ
○山岳遭難に注意しよう!~山登りは計画的に
・体力と経験に応じた登山計画を立てる
・緊急時の連絡手段の確保・現在地の把握をしよう
・事前準備(体力作りなど)の上、必要に応じた装備品を携行する
山には危険がいっぱいです 慎重な行動を心がけ 楽しく登山しましょう
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