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国際交流・韓国

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福岡県太宰府市

■同じキムに見えても実は違う!
太宰府市国際交流員 金 辛泫(キム シンヒョン)

1月号のコラムで、韓国にはなぜ金さんが多いのか紹介しました。今回は予告どおり、「同じキムに見えても実は違う」というテーマです。
韓国のいくつかの昔のドラマを見ると、「同姓同本」が理由で結婚に反対するエピソードが出たりします。「同姓」、つまり結婚相手が同じ姓であるから結婚を反対することですが、それならキムが全人口の25%を占めている韓国では結婚が難しすぎるのではないでしょうか?反対の理由は姓だけでなく、「同本」、つまり本貫まで同じ場合です。
本貫とは始祖、根本が同じ氏族を意味します。本貫は通常、始祖の本籍地から取った場合が多く、ある重要な人物から派生した場合もあります。ちなみに私の本貫は光山金氏で、光州広域市を本籍地とします。こうしたすべての姓の本貫は4179個、そのうちキムの本貫は計355個だそうです。つまり、みんな同じキムに見えても、実は違うキムなのです。
もちろん現代では、「同姓同本」が理由で結婚に反対するケースはめずらしくなりました。もともとは民法で規定されていましたが、法が施行された当時にも時代錯誤との批判が多く、2005年に廃止されました。
実は最近の韓国では、本貫の意味もだいぶ色あせているので、自分の本貫がどこなのかをそれほど気にしない人も多いのです。少し前までは結婚反対の理由にもなっていたことが、約20年でこう変わったのも不思議ですよね。

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