■東京ヤクルトスワローズ1位指名 西舘(にしだて)昂汰(こうた)さん
自ら可能性をなくすのはもったいない
《プロフィール》
筑紫野市出身のプロ野球選手(投手)。東京ヤクルトスワローズ所属。
筑陽学園高等学校で同学年の進藤勇也とバッテリーを組み、3年春の第91回選抜高等学校野球大会、夏の第101回全国高等学校野球選手権大会に出場。大学進学後は、3年秋のリーグ戦で最優秀投手に選出。令和5年にドラフト会議で、東京ヤクルトスワローズから1位指名。最速152km/hの直球を投げる。変化球はキレのあるフォークが武器。
●運と巡り合わせに感謝できる力
▽西舘さんが過ごした太宰府での思い出は
地元が太宰府のすぐ近くで、小学校の遠足は大宰府政庁跡と四王寺山に行きました。小学生にとっては長い距離でしたが、気合で歩きました。当時、九州国立博物館も開館して、ゆかりのある場所に足を運んでいました。太宰府にはイベントなどの節目にお世話になっていました。
▽今の世界に一歩を踏み出すことになったきっかけは
野球を始めたきっかけは、家族でプロ野球を見ていたこと。当時、ホークスで活躍する川崎宗則(かわさきむねのり)選手や本多雄一(ほんだゆういち)選手、斉藤和巳(さいとうかずみ)選手に憧れて、ずっとプロ野球選手になりたかったです。そう口では言っていましたが、本当になれるとは思っていませんでした。筑紫野中学校で二日市ボーイズに所属し、ピッチャーと内野を経験しましたが、中学、高校時代は伸び悩んでいました。日本代表の合宿に大学4年生の夏に参加できて、プロ野球選手への道のりがあるかもしれないと思いました。プロに進めたら良いなと思っていたら、結果はドラフト1位指名。ずっと憧れていた場所だったので、今も実感はありません。
▽プロ野球選手として、今後の目標は
まずはプロの環境に慣れることです。試合では開幕1軍で帯同して、2年目はたくさんの経験をして経験値を上げたいです。身長が高くてボールの強さに自信があるので、大谷翔平(おおたにしょうへい)選手や同い年の佐々木朗希(ささきろうき)選手が出す球速160kmに負けないように、ピッチャーのロマンであるスピードを意識してプレーしていきたいです。直球で勝負できる選手をめざします。
▽新生活をスタートする人へエールを
プロ野球の世界に進みますが、これまで自分が本当にプロ野球選手になれるとは思っていませんでした。いざやってみると、いろんな巡り合わせでプロの世界に入ることができました。自分が望む何かになれないと思って、自分で行動するのをやめるのはもったいないです。やらずに後悔するよりもやって後悔したほうが良いと考えています。自分で可能性をなくさないでほしいと思います。僕は運が良くて、いろんな人とのご縁があって、監督にも指導してもらいました。ピッチングが成長したタイミングも良くて、運に感謝しています。
■北海道日本ハムファイターズ2位指名 進藤(しんとう)勇也(ゆうや)さん
まずはやってみる新しい発見に繋がることも
《プロフィール》
福岡市西区出身のプロ野球選手(捕手)。北海道日本ハムファイターズ所属。
筑陽学園高等学校で同学年の西舘昂汰とバッテリーを組み、3年春の第91回選抜高等学校野球大会、夏の第101回全国高等学校野球選手権大会に出場。大学進学後は、3年生からキャプテンを務め、大学選手権では敢闘賞を獲得。各大会で日本代表にも選出。令和5年にドラフト会議で、北海道日本ハムファイターズから2位指名。安定したディフェンスと共に、攻撃でも力を発揮。
●チャレンジと継続ひたむきさ
▽進藤さんが過ごした太宰府での思い出は
福岡市内の自宅から、筑陽学園高校のある太宰府には毎日通っていました。地下鉄姪浜駅から天神駅、西鉄二日市駅へと電車を乗り継ぐ日々でした。高校時代は、所属していた野球部で、毎年、年明けに太宰府天満宮に必勝祈願のお参りをしていました。これが習慣になって、関東の大学に進学してからも、毎年太宰府天満宮には行くようになりました。お世話になった場所です。
▽今の世界に一歩を踏み出すことになったきっかけは
小学生のころからプロ野球選手になりたいと思っていました。心のどこかで、なれるわけないと思っていました。中学時代は、初戦で出場できる人材ではなく、周囲の人からも無理だろうと言われていました。筑陽学園高校野球部で甲子園に出場したときも、自信はありませんでした。ただ、高校時代から、プレイヤーとしてすこしずつ注目され始めました。大学3年生になって、日本代表に選抜されてから状況は変わりました。試合や戦いは好きです。勝ちたいです。
▽プロ野球選手として、今後の目標はま
ずはプロ1軍に定着することです。1年目に、どれだけ自分の強みをアピールできるのかが大事だと考えています。わくわくした気持ちです。将来は、日本を代表するようなキャッチャーになりたいと思います。今はメジャーリーグの世界は想像できません。日本で活躍できるように、精一杯頑張ります。
▽新生活をスタートする人へエールを
いろんなことにチャレンジしてほしいと思います。やり始めてみて、「これいいな」「何か違うな」と思うこともあります。やり始めてみたら継続できるなど、自分自身の発見に繋がることもあります。僕自身、トレーニングは始めてみて、「あ、好きだな」と思って今でも続けています。人は継続することが一番難しいですが、好きなことなら続けられます。いろんなことを発見できたら良いですね。やっていくにつれて好きになることも、達成したときに好きになることもあります。自分自身の経験からも、まずは、何事もやってみることをお勧めします。
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