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施政方針(8)

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福岡県太宰府市

【5.歳出入一体改革の推進】
次は5項目め「歳出入一体改革の推進」についてです。
多様化し拡大する市民ニーズに応えつつ持続可能な行財政運営を堅持するため、複数の事業を通して組織横断的に取り組むことで、歳出入一体改革を図ることを目指し、13億円余りを計上しております。
この項目では、「歳出入一体改革パッケージ」を設定し、12億円余りを計上しております。
具体的にはまず、「民間プール等を活用した水泳授業委託」についてです。
平成31年3月議会で初めて提案し、実践してきた民間プール等を活用した水泳授業については、本市がいち早く取り入れた取組で、授業環境の飛躍的向上を図ることができるとともに、経済税収効果の向上や改修費用の抑制など複数のメリットがある取組です。令和6年度は、更に実施校を増やし効率的で効果的な授業を実施して参ります。
次に「中学校給食の実施」についてです。
民間事業者による市内新調理場誘致が実現したことで、食べ盛りの中学生に等しく栄養価を確保するとともに、安心安全の担保、経済税収効果の向上や維持保存費用の抑制など複数のメリットがある取組です。
次に「太宰府館の活用方法にかかる民間活力導入手法検討事業」についてです。
平成16年10月の開館以来、地域活性化複合施設として地域住民と観光客に親しまれ、利用されてきた太宰府館について、官民連携による民間活力の導入も含めた有効な活用手法の検討を行って参ります。
次に「ふるさと納税の推進」についてです。
本市の自主財源の15%以上を占める見込みまで上昇してきた寄附額はもちろん、新たな返礼品の開発や取引などによる経済税収効果の向上など複数のメリットがある取組です。
次に「令和発祥の都太宰府「梅」プロジェクトの推進」についてです。
新たな地場みやげ産業として経済税収効果の向上を図ることができるとともに、元号令和の発祥となった旅人の梅の木の植栽や実を使った新製品発表などによるシティープロモーションの強化など複数のメリットがある取組です。
その他にも、市内照明(街路灯、防犯灯、公園灯)一斉LED化により、リース方式を活用した市内照明の一斉LED化を進めて参ります。令和6年度に工事に着手し、令和7年度からリース事業を開始することにより電気料金約50%削減、CO2排出量約70%削減の効果が見込まれ、電気料金削減額を事業費の支払いに充てることで一般財源の負担を増やさずに一斉LED化することが可能となります。また、明るく故障が少ないLEDに変更することで、安心安全のまちづくりの更なる充実を図って参ります。
以上の事業を「歳出入一体改革パッケージ」として連動して取り組んで参ります。
その他の事業について説明して参ります。まず、「企業誘致推進体制の強化」についてです。
本市の企業誘致戦略に基づき、地方への進出を目指す企業との商談を行い、民間のコンサルティング事業者のノウハウを生かした伴走支援を行うことで、確実な企業誘致につなげ、経済税収効果の向上を図って参ります。
次に「起業創業支援・地場産業育成の推進」についてです。
商工会と連携して地場産業育成を進めるとともに、市内において地域課題の解決を図る創業者に対して、スタートアップ時の家賃補助制度を創設し、起業創業支援に取り組み、経済税収効果の向上を図って参ります。
次に「戦略的まちづくりの推進」についてです。
まちづくりビジョン会議からの専門的な知見や地域に即した意見を参考としながら市政運営を行い、令和6年度に期限を迎えるまちづくりビジョン改定について、国のデジタル田園都市国家構想総合戦略等も勘案しながら議論を進め、さらなる戦略的まちづくりに努めて参ります。また、各種施策や事業についての市民の認知度、意向等をより的確に把握するための市民意識調査を行い、まちづくりの指標として各種施策の展開に反映させて参ります。
次に「DXの推進」についてです。
高い専門的知識と経験を持つ外部のデジタル人材を活用し、市民の利便性向上を念頭に「人にやさしいデジタル化」を目指した、本市にとって真に必要なデジタル技術導入についての検討を進め、より効率的な市政運営に努めて参ります。
次に「(仮称)すぐやる班」についてです。
現在、市民等から相談・情報提供を受けた場合に、市で対応可能な作業については、まちぐるみ整備班等で対応していますが、このまちぐるみ整備班を含めて(仮称)すぐやる班に再編し、頻発する鳥獣被害等の市民ニーズに、より迅速かつ的確に対応できる体制を強化して参ります。
以上、二期目の公約に基づき、市民本位の捉え方や本市積年のもしくは社会共通の課題の解決を意識した「令和の都だざいふ課題解決予算」について、重点項目を中心にご説明して参りました。
時間の限りもあり、あくまでも課題解決事項に特化して説明して参りましたが、予算説明資料の世代・カテゴリ別予算額で分類しておりますように、あらゆる世代や立場の方々に満遍なく行き渡ることも意識した予算であります。
また、水城小学校の建て替えなどがひと段落したことにより教育費という費目単位においては減少するかたちとなっておりますが、その他の費目については概ね予算が前年と比して増加となる積極予算案とする事が出来ました。
何よりも予算規模が11億円余、3.8%の増額となる過去最大300億円超の大台となったことで、就任後初めて現場の予算要求をほぼ通すことが可能となり、積み残した懸案も複数盛り込むことができ、市民ニーズに応えると共に職員意欲の向上にも繋がると期待しております。
結びに改めて申し上げますが、1月28日で2期目就任折り返しを迎えました。この間もコロナ対策や市制40周年記念事業、本市悲願の中学校完全給食などの実行に向け、私の持ちうる力は出し尽くして来たと自負しております。
市税やふるさと納税も着実に増加を重ね、併せて100億円の大台を超えるところまで拡大して来ました。史跡地や宗教法人、学校法人の多さなどから歳入構造に困難を抱える本市の本質的課題も一定の解決を見せて来ました。
直近の市民意識調査でも市政への信頼度は74%を超え、住みやすさや職員満足度も80%台で推移し、日経BP社の住みよい街2023でも念願の九州・沖縄1位を獲得するなど各種施策の効果が着実に評価されてきております。
これも全て市議会の皆様、市民の皆様、職員諸氏始め関係各位のご理解ご協力の賜物と感謝申し上げます。
私の持ちうる力にも人生にも自ずと限りはありますが、悔いのないよう本議会で本市積年のもしくは社会共通の課題の解決に向けた未来への種まきを心掛けましたので、皆様の変わらぬご理解ご協力をお願い申し上げ、私の施政方針と致します。
ご清聴ありがとうございました。

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