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自治体の皆さまへ

手と手をつないでNo.385

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福岡県太宰府市

林内 隆二(はやしうち りゅうじ)(小学校英語専科教諭)

▽人権まつりだざいふ2024に参加して
本年2月25日(日)にプラム・カルコア太宰府(中央公民館)で人権まつりだざいふ2024が開催され、私は「願児我楽夢(がんじがらめ)」という人権バンドの一員としてステージ出演しました。実は3年前から人権まつりへの出演を依頼されていました。コロナ禍でコンサートが中止になっていましたが、ようやく実現でき、尽力してくださったスタッフの皆さんへの感謝とともに私たちの思いもまたひとしおでした。
私たちのコンサートでは、社会のさまざまな差別に立ち向かい闘い続けてきた人たちの思いを共有し、そのメッセージをたくさんの人たちに伝えることを大切にしています。だから、知り得た差別の事実に対しては、できる限り理解を深め、自分の課題としていきたいと思っています。

▽江口(えぐち)いとさんとの出会い(1)
皆さんは、「人権の詩人」とよばれる江口いとさんをご存じですか。部落解放を全国で叫び続けた詩は、現在でも多くの共感と感動を呼んでいます。
ある人権コンサートで、バンドメンバーの一人が「招かれなかったお誕生会」という江口いとさんの詩に出会いました。この詩に、あるフォークシンガーが作曲した歌を聴いたメンバーの彼は、自分もこの詩で曲を作りたいと思いました。彼は、江口いとさんの詩集『荊(いばら)を越えて』『人の値打ち』に触れ、思いをもとにしながら「招かれなかったお誕生会」の曲を作りました。以来、この歌は、願児我楽夢の初回コンサートから欠かさず演奏する曲になったのでした。
以前、門司港の地で、全国人権・同和教育研究大会就学前教育部会の中でコンサートを行いました。コンサート終了後、参加していた1人の保育士の人に「これは江口いとさんの詩ですね。いとさんはお元気ですよ」と話しかけられ、私たちは驚きました。当時、いとさんはかなり高齢だったはずなのに、差別解消のために全国を行脚しているとのことでした。会場に「招かれなかったお誕生会」の詩の中に出てくるお子さんが通った保育所の先生が参加していたために起きた、奇跡のような話でした。ここから、私たち願児我楽夢と江口いとさんのお付き合いが始まるのですが、それはまた次回、お話ししたいと思います。

社会教育課 教務係
【電話】内線451

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