◆韓国の海産物消費
太宰府市国際交流員
金辛泫(キムシンヒョン)
領土の三面が海に囲まれた韓国。そのため、韓国は海産物の消費量が非常に高いです。古いデータではありますが、国連食糧農業機関の2016年の発表によると、韓国の1人当たりの年間水産物消費量は58.4kgで世界1位でした。2位はノルウェーで53.3kg、3位が日本で50.2kg。世界の1人当たり平均年間消費量が20.2kgということを考えると、韓国人は平均値より約3倍の量を食べていることになります。さらに、韓国農村経済研究院の発表によると、2020年韓国人1人当たりの年間食品消費量は肉類65.1%、米67.2%、水産物68.4%で、食品の中でも水産物の割合が最も高い結果が出ています。
韓国がここまで水産物を消費する理由は何でしょう。前述のとおり、韓国の三面が海に囲まれていて水産物を得やすい環境であることや、水産物が肉類より健康的な食べ物だと考える人が多いこと、そして、一番の理由は貝類や海藻類を多く消費する食文化があるからです。
例えば、貝類の場合、ツメタガイ(ゴルベンイ)という貝は、80%以上が韓国で消費されています。その他にも海苔やわかめ、昆布など海藻類の消費量も高いです。特に海苔はごま油と塩で味付けした味付け海苔(チョミギム)や、ごまと塩、砂糖で味付けしたふりかけ(ギムザバン)、揚げて食べるのり天(ギムブガック)など、食べ方や種類もさまざまです。韓国の水産物の中で輸出量1位が海苔で、昨年は輸出額実績1兆ウォンを達成したということからも、その規模を想像できますね!
※()内の語句のハングル表記は本紙P.21をご確認ください。
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