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きらびと

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福岡県宮若市

■宮若市消防団 団長 松井信秀さん

「普段から繰り返し訓練することで、初めて身に付くんです」。
4月から宮若市消防団の団長に就任した松井信秀さんは、緊急時に適切な行動をとるためには、日頃の心がけが重要であると話します。
未曽有の災害が起こる近年に、消防団が果たすべき役割や現状について語ります。

◆災害に強い地域・消防団へ
「近年、火災出動は減っていますね。ただ、十年に一度という災害が毎年のように発生しているので、常に気が張っています」。
昨今の消防団の活動の違いを振り返りながら話す松井さん。
「想定外の災害だからといって、消防団員が命を落とすことがあってはいけません。そのため、消防団では毎月繰り返し訓練を行うことで、消火や水防の知識・技能の習得に余念がありません。
最近は、自治会や職場などで定期的に防災訓練が行われています。市民の皆さんにも、消防団の精神である『自分たちの地域は自分たちで守る』という自助の精神が広がってきているなと感じているところです。これからも、積極的に防災訓練などに参加していただき、知識や技術を身に付けて欲しいですね」。

◆人とのつながりが魅力
「私の入団当時の消防車は、ドアが無かったし、冷暖房なんて効かなかったんですよ」と、当時の活動風景を振り返り、笑いながら話します。
「地域にもよりますが、消防団全体で見ると、若い人が減ってきています。若い団員は、他に仕事をしていますし、家庭がある人もたくさんいます。そんな中で活動してくれていますから、少しでも活動しやすいように、消防設備などの環境を整えたいと願っています。それは、団長としての役割の一つだと思っています」。
消防団長としての心がけと同時に、人とのつながり、郷土愛の醸成へと思いをはせる松井さん。
「消防団の活動は大変な部分も多いですが、入団して良かったことがたくさんあります。地域を越えて、年齢も職業も異なる人と話ができ、つながりも広がります。困った時、最終的には人と人ですから、若いときから多くの人とつながれたのは財産になっています。
そんな人との輪が広がる消防団に、一人でも多くの人が入りたいと思ってもらえるよう訓練、活動をしながら、ふるさと宮若を守っていきたいですね」。

・5月28日に行われた消防団の水防訓練。全分団が参加し、近年頻発している水害に備え、土のう作りなどを行いました。
・火災現場が防火水槽などの水利から遠い場合に必要な、消防車と可搬消防ポンプの中継訓練も行われました。

松井信秀さん[まついのぶひで]
昭和52年に旧若宮町消防団第3分団(現在の第8分団)に入団。
平成27年4月から8年間宮若市消防団副団長を務め、今年4月から団長に就任。
脇田地区在住、現在68歳。

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