特集 変わる保険証と医療(3)

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■変わる医療
◆医師が話すマイナ保険証のメリット
市国民健康保険運営協議会委員　山近内科医院　院長　山近仁

◇マイナ保険証で分かるお薬情報や健診結果
マイナ保険証で受付を行うと、本人確認後に情報提供同意の確認があるんですよ。そこで、『同意する』を選択すると、その人の服薬しているお薬情報や健康診断の結果を医師が見られるようになります。
他の病院でもらっている薬などが分かると、重複してお薬を処方することなどがなくなり、患者さんとしては、お薬代の節約にもつながりますよね。また、健康診断の結果を知っておくことで、他に起こりそうな病気を推測することもできるので、治療に役立てたりします。
情報提供に同意しなくても、診察は受けることができますので、ご自身の判断で同意するかどうかを決めてください。

◇手続きなしで高額医療の限度額を超える支払いを免除
現行の保険証では、医療機関などの窓口でのお支払いが高額となる場合、支払い後に限度額認定証を申請すると、一カ月に支払う医療費の自己負担額の上限を超えた額が払い戻されます。しかし、後から払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担になりますよね。
この限度額認定証の申請には、手間と時間がかかってしまうんです。社会保険であれば、一週間から十日間程度かかります。国民健康保険や後期高齢者医療保険であれば、市役所の窓口で申請が必要になります。マイナ保険証だと、この限度額認定証の申請をしなくても、受付の時に『高額療養制度を利用』を選択すると、窓口での限度額以上の一時支払いをせずに済みます。

◇就職・転職・引っ越し後も健康保険証として使える
マイナ保険証は、引っ越しや就職、転職などの際に健康保険の加入手続きを済ませていれば、新しい住所の健康保険証発行を待たなくてもよいのがメリットです。
例えば国民健康保険の場合、新しい保険証の発行までは、医療機関で保険証を提示できませんでした。しかしマイナンバーカードがあれば、就職・転職・引っ越し後もこれまでと同じように、薬局や医療機関で保険証として利用できます。

◆マイナンバーカードその他機能
マイナンバーカードはさまざまな機能を持つカードです。顔写真付きの公的身分証明書としても利用でき、運転免許証やパスポートの代わりに身分を証明する場面でも活躍します。
また、マイナポータルというオンラインサービスを利用することで、各種行政手続きの申請や確認を行えます。例えば、引っ越し時の転出手続きや子育て関連の手続き、年金の確認などができます。今まで市役所窓口で行っていたものが自宅でもできるため、時間の節約にもなります。
このほかにもコンビニエンスストアのマルチコピー機を利用して、住民票の写しや印鑑登録証明書、所得証明書などの各種証明書を取得することができます。
このように、マイナンバーカードは多機能で日常生活をより便利にするツールです。まだ取得していない人は、この機会にぜひ申請を検討してみてください。

◇所得税の確定申告
自宅にあるパソコンやスマートフォンから国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーにアクセスし、所得税の確定申告を行うことができます。
申告会場に出向く必要がなく、還付金を早く受け取ることができるなど、多くのメリットがあります。
電子申告をするには、マイナンバーカードを読み込んで申告する方法と、税務署から発行されるID・パスワードをもとに申告する方法があります。いずれの方法も国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーから画面の案内に従って入力することで申告することができます。

◇コンビニ交付サービス
マイナンバーカードを利用して、全国のコンビニエンスストアで証明書を取得できるコンビニ交付サービスを行っています。最寄りのコンビニで、休日や夜間などでも簡単に証明書が取得できるサービスです。
取得可能証明書：住民票の写し、印鑑登録証明書、課税(所得)証明書、納税証明書
手数料：各証明書1通300円
利用時間：午前6時30分から午後11時まで
※コンビニで交付した証明書の交換や、手数料の返金はできませんので、十分ご確認の上発行してください。

◇ぴったりサービス
ぴったりサービスは、国が運営するオンラインサービスマイナポータル内で提供されている電子申請サービスのことです。
マイナンバーカードを用いた電子申請が可能で、ご利用には利用者登録とマイナンバーカードが必要です。
申請可能手続き(一部抜粋)：
・転出の手続き、転入の来庁予約
・児童手当等の認定請求
・要介護・要支援認定の申請
・介護保険被保険者証の再交付申請

◇LINE電子申請
市公式LINE(本紙QRコード)では、便利な機能として各種手続きの電子申請も行っています。一部申請では、マイナンバーカードを使って申請を簡素化することができます。
申請可能手続き(一部抜粋)：
・令和六年度宮若市定額減税補足(調整)給付金申請
・定住奨励金交付申請書
・子育て応援ギフト給付金申請
・一時預かり事業登録申込書
・広報みやわか「宮若生活」我が家の愛どるの申し込み