■喜びの方が、悔しさよりもでかいんです。
山口 彪琉
Takeru Yamaguchi
[PROFILE]
宮若東中学校2年生。ポジションはキャッチャー。12月21日から台湾の台北市で行われる世界大会に日本代表(福岡チーム)として出場。尊敬する人は、お父さん。食べることが好きで、中学1年生から2年生の間で身長が10センチアップ。好きな食べ物は、からあげと魚料理全般。寝ることと、アニメを見るのも好き。
◇練習を欠かさなかった努力の成果
台湾で行われる台北市国際青少年野球大会に、日本代表(福岡チーム)として選ばれた一人の少年がいました。山口彪琉さん十四歳。練習後も家に帰って自主練をするという、努力家。彼の努力の源に迫っていきます。
「野球を始めたきっかけは、小学三年生の時。お父さんが野球をやっていて、友達や親戚もしていたので、その流れで始めました。やっていくうちに、一つのボールを九人が集中して、捕ったり投げたりする、一体感がある野球が大好きになったんです。
小学生の間は、宮若ホワイトファイターズに所属していました。今も変わらないんですけど、あの時は、とにかく練習ばっかしていましたね。チームの練習が終わった後は、お父さんと毎日欠かさず自主練をやっていて、特に腰の高さくらいのティーにボールを置いて打つ、ティーバッティングには力を入れていました。誰よりもうまくなりたいという一心で、人一倍努力をしていましたね。
それから、小学校卒業と同時に、直方ボーイズというチームに入団しました。そこは、日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)に加盟していて、全国に支部があるんです。福岡県には、北九州支部、福岡県北支部、福岡県南支部の三支部、計四十七チームがあって、今回の国際大会はその加盟チームしか出場ができないんです。日本代表(福岡チーム)として選抜されたのは、十六人だけ。選抜方法は、各チームの監督がチームの代表を一人選び、そこからまた選考があって、十六人に絞られます。
百人を超える選手の中から選ばれて、本当にうれしいですね。周りからは、日々の努力を監督が見てくれていたんだよなどと言ってもらえたので、チームの代表として、恥じないような結果を残したいと思っています。
大会は、12月21日から五日間開催され、日本から七チーム、台湾二十二チーム、韓国二チーム、香港一チームで、八組に分かれてリーグ戦を行います。そのあと各リーグの上位二チームで決勝トーナメントを行う予定です。勝利を決めるようなホームランを、必ず打ちたいですね」。
◇悔しい思いをバネに 大きな目標を狙い打つ
野球が大好きな山口さん。今まで野球をやめたいと思ったことはないのかと、投げかけてみました。
「野球をしているなかで、やめたいと思ったことは何回もあるんです。試合でたくさんミスをしたり、三振をしたりした時は、毎回『もう、やめたい』と、思っていますね。ただ、それでもやめないのは、ホームランを打ったりヒットを打ったりする時の喜びの方が、ミスをした時の悔しさよりも、でかいからなんですよ。野球が大好きだし、負けず嫌いで、次の試合で見返したいという気持ちが強かったからこそ、ここまで来ることができたんだとも思います。
国際大会が終わり中学三年生になると、東日本選抜、中日本選抜、関西選抜、広島選抜、中四国選抜、九州選抜と、各ブロックで選抜された人たちが戦う鶴岡一人記念大会という大会が広島県で行われます。まずは、その大会の選抜選手に選ばれるのが、個人の第一目標ですね。そのためにも、今回の国際大会ではいい結果を残したいと思います。
その後は、野球の強い高校や大学に進んで、日本代表に選ばれるくらいの選手になりたいです。ただ、野球ばっかりではなく、学業との両立が必要だと思っています。勉強は苦手なので、そこも努力していく必要があると思っています。
チームでの目標は、全国大会出場です。『ワンチーム』を合言葉に、野球や勉強など何事も、周りの人と協力してやっていきます」
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