■地域密着型のラグビーチーム「ルリーロ福岡」とは?
世紀の番狂わせといわれた、ラグビー・ワールドカップ2015イングランド大会における日本代表の初戦。優勝候補筆頭の南アフリカ代表を相手に劇的な勝利を収め、世界中が沸きました。五郎丸歩選手の「五郎丸ポーズ」などが流行り、国内でのラグビー人気に火がつきます。
それから7年後、2022年に「ルリーロ福岡」という新興チームがうきは市で誕生しました。最大の特長は、一社の母体となる企業を持たず、地元企業の協賛など、地域に支えられて成り立つ、完全地域密着型のチームであるという点です。ゼロからスタートし、地域やたくさんのファンと共に歩んできたルリーロは、つながりを大切に、ラグビーを通して「感動笑夢」を世界に届けることをチームミッションに掲げています。
なんと今年から、日本ラグビーの最高峰といわれる、ジャパンラグビーリーグワンへの参入も決定。ルリーロの挑戦は、まだまだ続きます!
■ルリーロにかける熱い想い
LeRIRO福岡代表 島川大輝
埼玉県立浦和高校卒業後早稲田大学へ進学。就職を機に福岡へ移住し、浮羽究真館高校ラグビー部でコーチとして活動。
○指導者としての経緯
私は高校からラグビーを始め、卒業後もラグビー部の指導に携わり「母校を花園に連れて行く」という夢を追いかけ続けていました。そして13年かけ、54年ぶりに花園に連れて行くことができたんです。
その後、就職で福岡に移住することになり、当時の仕事の関係で、浮羽究真館高校(うきは市)でラグビー部の監督をしている吉瀬先生に出会いました。この人がすごく熱い人で、ラグビーで日本一を目指していると言う。もともと求心力のある人なのですが、会う度に私も吉瀬先生に惹かれていきました。その矢先にコーチのオファーをいただき、再びラグビーの指導に携わることになります。
○チーム設立のきっかけ
ラグビーに関しては、高校卒業後の受け皿が少ないため、関東関西圏に行ってしまう人が多いんですね。せっかく福岡で切磋琢磨してきた子たちが地元から離れるのはもったいないと思い「だったら地元にトップチームを創ってしまえばいい」という考えに至りました。これが、ルリーロ福岡創設のきっかけです。
○リーグワン参入が決まって
今年からリーグワン参入が決まり、創設から応援してくださる人たちがすごく喜んでくれました。それが何よりうれしいし、私たちのパワーの根源です。これからも地域と共に歩み、ラグビーを通して一人でも多くの人に「感動笑夢」を届けたいと思います。
○今後の展望
今はまだ、うきは市にあるラグビーチームという感覚の人も少なくないかもしれません。しかし、私は地域全体でチームを作りたいと考えています。うきは市以外の人たちにも、地元のチームと言ってもらえるようになりたいと思っています。福岡にはこんなチームがあるんだぞ、と県外の人に自慢できる「地元の誇り」と言えるようなチームを目指し、これからも挑戦を続けていきます!
■ルリーロ福岡のキャプテンにインタビュー! 「練習相手がいないところからのスタートでした」
ルリーロ福岡で「キャプテン兼運営」を務める西村光太さん。
立ち上げ当初から、島川代表と苦楽を共にしてきたチームの立役者の一人。
チームにかける想いは誰にも負けない!
この男……熱い!!
ポジション:フランカー、ナンバーエイト
○ルリーロ福岡入団まで
私は山口県出身で、ラグビーは小学2年生のときに始めました。当時、福岡のチームが頻繁に「ラグビー教室」を開催してくれていたんです。それがすごく残っていて、夢を与えてくれた福岡の選手に憧れるようになりました。
その後、福岡の大学に進学を決め、卒業後も県内の「コカコーラ・レッドスパークス」に入団し、ラグビーに打ち込みました。やがてこのチームが廃部となり、進路に迷っているときに島川代表と出会い、ルリーロ福岡の構想を聞きます。しかし、ゼロからのスタートだったので、なかなか決めきれず、散々迷いましたが、運営の経験もできると聞き「これは面白いチャレンジだ」と思い、入団を決めました。
○かけがえのないもの
最初は、施設も寮もない状態からのスタートだったので大変でした。練習相手もいなかったので、一人で走り込みしたり、高校生の練習に混ぜてもらったりもしました。しかし、その経験があるからこそ、チームへの想いは誰にも負けません。営業もゼロからのスタートで苦労しましたが、そのときから応援してくれている人たちとの関係は、私の支えであり、原動力です。
スポーツを通して出会った人や学んだことは、ほかの何事にも代えられない宝ものになります。一人でも多くの子どもに夢を与えられるような選手を目指し、どこまでも挑戦を続けたいと思います!
■広川町と協定を結びました!
3月22日、広川町役場でルリーロ福岡との包括連携に関する協定締結式が行われました。
ルリーロからは、島川代表と西村選手、黒川ラフィ選手が式典に参加し、最後は町長・教育長と一緒に笑顔で「ルリーロ・サイン」。今後は、昨年から開催している筋トレ教室のほか、選手による職業講演会や子どものスポーツ教室などを計画しています。
■期待の新人選手にインタビュー!
柴田玲さん
姫野病院に勤務(広川町)
ポジション:センター、ナンバーエイト
ラグビーは、中学一年生のときに始めました。最初は「怖い」「危ない」というイメージがありましたが、練習を続ける中で「楽しい」に変わり、今も挑戦を続けています。
体づくりはもちろん大切ですが、チームメイトとの関係性を特に大切にし、自分の意思や考えが相手に伝わるようなコミュニケーションを心がけています。
まずは、ルリーロ福岡の選手として試合に出場することが目標です。過去に九州代表に選出された経験があるので、次は世代別の代表に選出されるよう、がんばります。今年からリーグワンに参入したルリーロの試合をぜひ見に来てください!
問合せ:生涯学習課生涯学習係
【電話】0943-32-0093
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