おはよう!いってらっしゃい!
笑顔を守る交通安全指導員
毎朝、黄色い旗を手に子どもたちの登校を温かく見守ってくれる地域の交通安全指導員。横断歩道での安全な歩行をサポートし、子どもたちに声をかけながら一日の始まりを笑顔で見送ってくれています。今回はその一人、7年間、志免南小学校児童の保護誘導活動をしている権丈久良さん(76)に話を伺いました。
「近所の方に交通安全指導員をやらないかと声をかけられたのが活動を始めたきっかけです。当初はその存在すら知らなかったのですが、今では火曜から金曜まで毎朝7時半ごろから約1時間活動しています」
権丈さんが保護誘導しているのは、坂道の途中にある横断歩道。このエリアは時速30km制限にもかかわらず、時々車も自転車もそれ以上で通行することがあるそう。
「ここは三叉路になっていて、一角が死角になっています。以前は横断歩道の前で一時停止をしてくれない車が多く、不安になることがありました。そこで、車が来ているのが見えたら、子どもたちには必ず一旦止まるよう指導するようにしました。こうすることで、事故を未然に防ぐことができ、子どもたちが止まっていることで、車の方も早めに気付いてくれるようになりました。
ただ、自転車の通行はいまだに不安を感じます。ある朝、猛スピードで坂を下ってくる自転車と横断歩道を渡る子どもたちが衝突しそうになり、間一髪の所で私の後ろを通り抜けて事なきを得たことがありました。これまで幸い事故は起きていませんが、歩行者が横断しようとしている時は、横断歩道の前で一時停止をお願いします。11月1日から自転車に関する道路交通法が改正され厳しくなっているので、自転車に乗る方も十分気を付けてください」
毎日の原動力を権丈さんに伺うと、「元気にあいさつしてくれる子どもたちに支えられています。中には、いつまでも見守ってくださいと手紙をくれた子もいて、涙が出そうになりました。楽しいことが多いから苦にはなりません。妻も良いお仕事をもらったねと言ってくれています。用事がある時は休むこともありますが、ほぼ毎日活動することで規則正しい生活ができ、たくさんの方と接することで健康維持や認知症予防にもなっていると感じます」と優しい笑顔で話してくれました。
交通安全指導員は地域の子どもたちや皆さんの安全を見守る存在です。興味のある人は、安心して暮らせるまちづくりに交通安全指導員として参加してみませんか。
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