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シリーズ人権

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福岡県朝倉市

■障がいの社会モデル
「障がいの社会モデル」という考え方をご存知でしょうか?
社会には、障がいのある人にとっては障壁(バリア)となるモノや環境があります。
例えば、車いすを使用する人が「上の階にある店に行きたい」と思ったとしても、階段しかないなら、自分の力で上の階に行くことは非常に困難でしょう。
少し前までは、こうしたケースは、本人の身体機能にできない原因(責任)があるとされる「個人モデル(医学モデル)」という考え方が主流でした。それに対し、2006年に国際連合で採択された「障害者権利条約」においては、できない人の問題ではなく、「障壁=バリア」を生み出している社会そのものに原因があるという「社会モデル」の考え方が示され、主流となりました。
先ほどの事例であれば、車いすで乗ることができるエレベーターが設置されているならば、問題は解決します。車いすを使用する人に負担をかけることなく、周囲の環境を変えるだけでバリアは解消されるのです。バリアの原因は、「エレベーターが設置されておらず、階段しかない状況にある」ということです。
この社会が作り出したバリアを取り除くことは社会の責務だという「社会モデル」への理解を浸透させることが重要です。障がいのあるなしにかかわらず、すべての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、誰もが生き生きとした人生を送ることができる共生社会を実現するために、当事者だけの問題とするのではなく、社会全体の課題として全員で取り組むべきなのです。
社会にあるバリアを取り除くためには、当事者の立場になって日常生活のさまざまな場面において、どんな人にどんな困りごとがあるのか「気づく」ことが大切です。何がバリアになって、どんな困りごとが生じているのか、まずはあなたの職場、家庭、友人との語らいなどの中で、環境の「バリア」を考えることからはじめてみましょう。

問合せ:市人権・同和対策課
【電話】52-1174

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