地域で話題になっている人や団体、企業などを紹介するシリーズ。
第27弾は、福岡市中央区小笹でフレンチレストラン「Seigou 610」を営む武藤聖郷さんを取材しました。
■Interview
Seigou 610
オーナーシェフ 武藤聖郷(せいごう)さん
朝倉市出身。栄養士だった母の影響で、料理人を目指す。調理学校を卒業後、神戸北野ホテルに就職。その後、東京の「レストランマノワ」でシェフを務め、福岡の「La Maison de la Nature Goh」などで経験を重ねる。2020年7月、朝倉産の食材を使用したフレンチレストラン「Seigou 610」を福岡市にオープン。
■朝倉産の食材にこだわった朝倉フレンチ
◇食材の良さを実感
当店は「朝倉」がコンセプトのフレンチレストラン。主に朝倉産の食材を使用した「朝倉フレンチ」を提供しています。ドリンク類や家具類も朝倉のメーカーから取り寄せており、当店のロゴは三連水車をモチーフにしています。
朝倉産の食材のおいしさに気付いたのは、神戸・東京のフレンチで働いた後、31歳で福岡に戻ってきてからです。幼少の頃はあまり感じませんでしたが、料理人としての経験を積んだことで朝倉産の良さを実感。また、朝倉の水で食材の下処理をすると、さらににおいしくなると感じました。
食材の良さに気付いてからは、独立に向けて意識。生産者を訪ねてみると、同級生や友人の父など、幼少の頃からの知り合いばかりでした。今までの人とのつながりが背中を押してくれたこともあり、朝倉産にこだわったフレンチレストラン「Seigou610」を福岡市にオープンしました。
◇つながりが生むおいしさ
朝倉産にこだわる理由は、水と土にあります。良質な土とおいしい水で育った野菜は香りが良い。また、朝倉産の野菜や果物は丁寧に作られたものが多いので、新鮮で品質が高いと思います。
食材を仕入れる際は、できる限り生産者のもとを訪れ、調達するようにしています。「三連水車の里あさくら」や道の駅からも仕入れを行い、毎週、朝倉へ通っています。生産者の皆さんと話をするのは楽しいですし、現地を訪れることで人とのつながりを大切にしています。お客様に「おいしい」と言われた際は、生産者の皆さんの顔を知っている分、余計にうれしく感じます。
◇朝倉を知るきっかけに
朝倉のことを知らない県外のお客様が来店することもあります。食材を気に入り、直接、現地へ買いに行くお客様もいます。当店の料理がきっかけで朝倉に興味を持ってもらえてうれしく思います。
将来的には、朝倉の水で食材の下処理や仕込みをする「ラボ」をつくりたいと考えています。山菜や出汁などは朝倉の水で調理すると味が全然違います。今後は、地域のイベントなどにも積極的に参加していき、朝倉産の良さを広めていきたいと思います。皆さまのご来店をお待ちしています。
■Seigou 610(福岡市中央区小笹1-22-251F【電話】092-775-2453)
営業時間:ランチ12時~、ディナー18時または19時~
定休日:毎週月曜日
駐車場:3台
朝倉産の食材を中心としたコース料理のフレンチレストラン。お茶、日本酒、リキュールなどのドリンク類も朝倉のものを取り揃えています。料理は小石原焼などの器で提供されます。
店内は落ち着いた雰囲気で、個室もあり、ゆっくり食事を楽しめます。
※予約ページやインスタグラムの詳細は本紙またはPDF版をご覧ください。
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