市内の歴史遺産のロマンを追いかけるシリーズ
十九.秋月藩存続のために
黒田長興(ながおき)は、立藩初期には、藩として認められるため、以降は関係を円滑化させるため、幕府に忠実であることに努めました。多くの大名がお取りつぶしや領地替えなどの処分される様子を目の当たりにした長興は、藩の存続のために改易処分を回避する意図もあったと思われます。
島原の乱や長崎警護などの軍役での貢献、勅使(ちょくし)や朝鮮通信使への饗応(きょうおう)、江戸城天守台普請・大坂城普請、女院御所普請などの大名普請での貢献を経て幕府からの信頼を深め、幕末まで秋月藩が存続していく土台を築きました。
一方で、参勤交代やこれらの事業は、秋月藩の大きな負担になりました。5万石といえども、領地には古処山を始めとする山地が多いために収入が少ないことも影響し、歴代の藩主は財政面で苦心しました。
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