地域で話題になっている人や団体、企業などを紹介するシリーズ。
第30弾は、パリオリンピックの正式種目となり注目度も高いブレイクダンスで、全国大会に出場する実力を持つ西村兄弟を取材しました。
Interview:AION Dance Academy大野城スクール 西村虎之介さん 譲治さん
【(本紙写真左)虎之介さん】東明館高校(佐賀県基山町)1年生。ブレイクダンスでは普段と違う“もう1人の自分”へスイッチを切り替え、クールな自分を表現。
【(本紙写真右)譲治さん】甘木小学校4年生。チームでブレイクダンスを行う。チームの“ムードメーカー”。
■最高にクールでエンジョイできるダンスを!
◇兄弟で成長を実感
5歳のころからダンスが好きでよく踊っていました。その姿を見ていた父に連れられて見学したのがブレイクダンススクール。クルクルとカッコよく回る先輩ダンサーの姿を見て憧れを抱き、スクールに通うようになったのが、小学2年生のときでした。
その後、自分の後を追うように弟もスクールへ。兄弟でブレイクダンスをやっていますが、ダンスのスタイルは真逆です。自分はカッコよさを追求してクールに。弟は観客を巻き込んで明るく楽しく盛り上げます。スタイルは違っても2人ともブレイクダンスが大好きで、大技が決まった瞬間は、2人で喜びを共有するなどお互いに高め合っています。
元々、自分は人前が苦手で恥ずかしがり屋でした。しかし、大会で多くの観客の前でダンスをし、結果を残すことで自信がつき、何事にも臆することがなくなりました。弟も失敗にもめげずに頑張り続けることで、チャレンジ精神が身につくなど、兄弟で成長を感じています。
◇兄弟で目指した日本一
ブレイクダンスの大会では、どんな音楽で踊るかはダンスが始まるまでわかりません。音楽が始まった瞬間から即興でダンスの構成を組み立てていきます。開始前はすごく緊張しますが、ダンスが始まると頭からつま先まで集中させ、最高のパフォーマンスに徹します。
「兄弟で日本一を!」との気持ちで挑んだ3月の全国大会。2人ともベストコンディションではなく、悔しい結果となりましたが、自分の力を出し切れたと思います。今の課題が明確になり、応援してくれる仲間が全国にいることも実感し、実りのある大会となりました。
◇指導者兼ダンサーとしてブレイクダンスを多くの人に
高校生になり指導者としてダンスを教える側にもなりました。ブレイクダンスを少しでも多くの人に知ってもらう活動ができればと考えていますが、ダンサーとしても大会に出場し「兄弟での日本一」を目指します。
大会は東京や大阪での開催がほとんど。遠征する度に朝倉が恋しくなり「早く朝倉に帰りたい」と思います。自然豊かで空が広い大好きな朝倉の一市民としても、ブレイクダンスを頑張りたいと思っています。皆さん、もし自分たちを見かけたら、いつでも声をかけてください!
■TORA(虎之介さんのダンサーネーム)
ダンスの導入部分「トップロック(立ち踊り)」を得意とし、クールなダンスで観客を魅了。練習では一つ一つ動作を確認しながら、よりキレイに見えるシルエットを探る。「JAPAN BREAKIN’CUP 2023 FINAL」では全国トップ8だが、結果に満足せず今後もさらなる飛躍を目指す。
■NAUTILUS(ノーティラス)(譲治さん所属チーム)
得意技はダンスの最後の決めポーズとして行う「ハローバック」。座禅のポーズで逆立ちする難技。練習では成功するまで何度も繰り返す頑張り屋。「RUNUP DANCE CONTEST 2023 FINAL」では全国大会4位入賞を果たす。
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