市内の歴史遺産のロマンを追いかけるシリーズ
■二十六.秋月の乱前夜1
幕末の動乱も終わり、新たな時代の訪れを心待ちにしていた士族(武家)にとって、明治新政府がとった方針は受け入れにくいものでした。1869年の版籍奉還により藩が財源を奪われたことにより俸禄(ほうろく)(給料)を受けることができなくなりました。代わりに供与されたのは、俸禄よりも少ない秩禄(ちつろく)というものでした。
職や収入を奪われた士族は困窮していきます。士族に職を保証する士族授産も行われますが、多くの士族は失敗し困窮を深めます、続く廃藩置県により藩主との繋がりも奪われます。決定的となったのは、秩禄処分と廃刀令、徴兵令でした。
秩禄処分により収入が完全に途絶え、廃刀令により士族の誇りを奪われ、徴兵令により軍に仕官する道も失われました。このことにより士族の不満は急速に高まっていきました。
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