市内の歴史遺産のロマンを追いかけるシリーズ
■二十八.秋月の乱前夜3
明治新政府の方針に失望した士族は各地に存在し、再度政権交代の機会をうかがっていました。征韓論に敗れ下野した江藤新平は、半ば反政府勢力に押されるようなかたちで佐賀の乱(佐賀戦争)を起こします。江藤の思惑に反し同調する勢力が多くなかったことや、各地の反政府勢力との連携が図れなかったことなどから早期に鎮圧され、江藤は処刑されます。
当初は戦いを有利に進めていた江藤軍の様子を即座に国元に伝えたことから、秋月の反政府勢力も勢いづきますが、農民兵と侮っていた政府軍が思惑を超えて精強であり、江藤軍が早々と敗退したことを受け、蜂起を延期し、各地の反政府勢力との連絡を密にするようになりました。互いに使者を派遣し、来る決起日の調整を図ります。
政府も秋月の勢力を懐柔しようと、福岡県の官職を与えようとしますが、秋月側は丁重に断っています。
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