■喫煙が及ぼす影響を知っていますか
たばこが体に悪いということはよく知られていますが、分かっていてもなかなかやめられないという人も多いのではないでしょうか。中でも小さな子のいる家庭での健康への影響が問題となっています。自分自身や家族のために禁煙に取り組みましょう。
▽町の現状
町では母子健康手帳交付のときや乳幼児健診のときに両親の喫煙状況のアンケートを行い、タバコの害について説明しています。その成果もあり、平成30年度から喫煙者は減少していますが、妊婦は7・6%、4カ月児の母親は4・9%、3歳児の母親は15%と全国に比べると多いのが現状です。また、父親は約半数が喫煙している状況が続いています。
▽病気の原因に
たばこに含まれる有害物質は、がんや脳卒中、気管支喘息、糖尿病などさまざまな病気の原因になります。また新型コロナに感染すると、重症化しやすいことが明らかになっています。重症化し、人工呼吸器が必要になった人や死亡した人の数は、非喫煙者の3倍以上だそうです。
▽影響は赤ちゃんにも
妊娠中の喫煙は血流を介しておなかの赤ちゃんにも影響し、低出生体重児での出産や早産などが起こるリスクを高めます。これは妊婦さんの受動喫煙でも同じです。また、たばこは生まれてきた赤ちゃんの突然死の原因となる他、肺の発達異常、脳の発達障害、ぜんそく、中耳炎や肺炎などあらゆる悪影響を及ぼします。
▽老化を早める
たばこの煙に含まれるニコチンは、皮膚に栄養を供給する毛細血管を収縮させるので、肌の乾燥が進み、皮膚に細かいシワができやすくなり、結果として肌や髪、眼などの老化を早めてしまいます。また、肌の色が悪くなったり、シミができやすくなります。白髪や抜け毛が増えることもあります。
▽禁煙は医療機関へ相談を
たばこに含まれるニコチンは、麻薬やアルコール以上に依存性が高いといわれています。禁煙が難しいのは、意思の弱さではなくニコチン依存症になっているからです。自力で禁煙できない場合、医療機関を頼ることもできます。禁煙外来を設けた医療機関や町内の内科などでも禁煙治療が受けることができ、健康保険の適用となる場合があります。医療用禁煙補助薬(飲み薬や貼り薬)を使うことで、離脱症状を和らげることができ、禁煙治療の成功率は高いといわれています。
■禁煙に取り組みましょう
1.日にちを決めて一気に禁煙を開始する
まずは禁煙を開始する日を決めます。週末に喫煙が多い人は月曜日から開始するなど、喫煙数が多くなる日から逆算して設定すると取り組みやすいでしょう。
2.禁断症状を覚悟する
2~3日をピークにたばこを吸いたい気持ちになったり、イライラしたりという離脱症状があらわれます。症状は2週間程度続くといわれています。
3.喫煙と結びつく生活習慣を変える
食後にたばこを吸う習慣のあった人は、食後はすぐ歯みがきをするようにするなどして、喫煙と結びつく生活習慣を変えましょう。
4.吸いやすい環境を作らない
灰皿やライターを捨てる、たばこは買わないなど、吸えない環境を整えましょう。
5.たばこを吸いたくなったときの対処法を考えておく
ガムを噛む・深呼吸する・冷たい水を飲むなどの対処法を考えておくことで、気持ちを和らげることができます。
■新型たばこなら大丈夫!?
新型たばこには、加熱式たばこや電子たばこなどさまざまなものが発売されています。加熱式たばこにもニコチンは含まれていますし、電子たばこではニコチン以外の有害物質が検出されたとの研究結果があります。決して安全とは言い切れません。
問い合わせ:いきいきほーる健康課
【電話】202局3212番
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