監査委員 加藤博道
監査委員 住吉浩徳
伊左座小学校北校舎増築工事請負契約に関する監査請求
住民監査請求は、町長や役場職員、町の設置する委員会とその委員などが行った財務会計上の行為に対し、住民が監査委員に監査を求めて必要な措置を講じる制度です。4月23日に、近藤進也さん、古賀信行さんのほか、住民4名から住民監査請求が提出されました。この請求内容と監査の結果を公表します。
■監査請求の内容
▽請求の趣旨
町長は、令和5年5月9日に、A社との間で、伊左座小学校北校舎増築工事(以下「本件工事」という。)を請負代金1億9140万円で契約締結(以下「本件請負契約」という。)した。
本件請負契約は、令和5年5月8日の指名競争入札(以下「本件入札」という。)によってA社が落札したものであるが、談合行為(町に対する共同不法行為)が強く疑われるなど、不公正かつ不当な入札手続によって落札されているため、本件請負契約は違法無効であるから、町に対し本件請負代金の支払の差止を求める。
請負代金を支払った場合は、町長は、善良な管理者としての注意義務を怠り、同支払いによって少なくとも請負代金額の1割に相当する1900万円の損害を与えたから、町が被った損害の賠償を町長に求める。
▽請求の理由
(ア)不当な契約の締結
本件入札には15業者が指名されたものの、12社が辞退し1社は失格となったため、2社のみの入札で落札業者が決まっており、落札率も99・43%であった。
本件工事の設計は、A社と関係が深いB社が受注していること等公正な入札手続による契約締結とは到底言えない。
(イ)町長の不法行為
他の入札案件についても、水巻町長とA社及びB社の三者間に、不公正な入札手続が行われたことを疑うべき関係がある。本件請負契約はその一件と解される。
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