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自治体の皆さまへ

教育委員会だより GuRuMi(まちぐるみ・地域ぐるみ・学校ぐるみ)1

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福岡県田川市

第19号 令和5年10月1日発行
田川市教育委員会

■教育の現場を全力で支援します どうぞよろしくお願いします
田川市教育委員会 教育長 小林清(こばやしきよし)

この度、教育長に就任いたしました、小林清です。前任の吉栁(きりゅう)教育長をはじめ、歴代の諸先輩方が築いてこられた田川市の教育行政に携わらせていただくことになりましたが、学校教育、社会教育をとおして本市の子どもたちや市民の皆様にどのように貢献できるだろうかと考えたとき、その責任の重さに身の引き締まる思いです。
私はこれまで、市内の小中学校や教育委員会、筑豊教育事務所などに身を置かせていただき、学校という場所が、主人公である子どもたちの活躍はもちろん、保護者や地域の方々、県や田川市、議会の多大なるお力添えによって成り立っていることを、身を以って体験してまいりました。教育を語るとき、その背景にある支えやつながりを大事にしたいと思います。このことは学校教育に限らず、社会教育・生涯学習においても同様です。地域のコミュニティを大事にし、教育の成果によって住みよいまちづくりにつなげたいと考えています。
今後は、田川市第6次総合計画の具現化をとおして、田川市の子どもたちが心豊かに成長し、卒業後も生涯にわたって学び続けることができるよう、また、市民の皆様の学びが充実するよう教育施策の更なる充実に取り組んでまいります。「教育委員会は、教育の現場を支えるために存在している」という基本的な認識のもと、これまでの経験を生かして努力いたしますので、市民の皆さまのご指導、お力添えを賜りますようお願い申し上げます。

■令和5年度 田川市ならではの学力向上策

●学力ステップアップ事業の紹介
田川市教育委員会では、学校・家庭・地域・教育行政がそれぞれの役割を自覚し「ぐるみ」で未来の田川市や日本を担う子どもたちを育むことができるように、左図のような3つの歯車を連動させた「田川市ならではの学力向上策」に取り組んでいます。
今回は、子どもたちの学力保障及び学力向上に向けた市内小・中学校における取組を、それぞれの歯車を基に紹介します。

○歯車(1)徹底反復学習
〔ねらい〕
すべての学力の基盤となる学習能力(集中力、学習意欲、計算力、語彙力)を育成します。
〔取組内容〕
小・中学校それぞれにおいて、以下のような内容で学習をしています。

小学校:朝の学習(朝1回:10分程度)
(1)音読(古典等を中心に一斉音読)
(2)百マス計算(四則計算)
(3)漢字練習(当該学年漢字の前倒し)
※2~3週間同じ内容を反復する。

中学校:モジュール学習(朝昼2回:10分程度)
(1)数学(百マス計算、計算練習等)
(2)国語(漢字、音読、熟語練習等)
(3)英語(リスニング、ライティング等)
※2~3週間同じ内容を反復する。

全校一斉に取り組むことで、教員や児童生徒にとっては、毎日のルーティーン(日課)となり、習慣化されています。また、各校においては、2~3週間の短い間隔で小テストを実施したり、学期に1回程度百マス・漢字コンクールに取り組んだりするなど、子どもたちが自分の伸びを実感できるような取組を進めています。さらに、子どものやる気を引き出し継続させるために、個人や学級に賞状を送るなどの表彰式を実施し、より効果のある取組となるよう工夫しています。今後も、各校において学力向上策を随時見直しながら、より効果のある取組になるよう発展させていきます。

○歯車(2)主体的な学びに向かう授業づくり
〔ねらい〕
複雑化する社会をたくましく生き抜くために必要な「集中して主体的に学ぶ力」や、「さまざまな情報をかしこく活用する力(情報活用能力)」を育成します。
〔取組内容〕
田川市では、一人1台のタブレット端末を用いて、「主体的に課題を見つけ、仲間と協働して問題解決する授業づくり」を目指して、日々の授業改善・授業改革に取り組んでいます。一人1台タブレット端末が配布されてから3年になりますが、この間様々な授業実践をしてきました。それらの実践を「ICT活用実践事例集」としてまとめ、各校の実態に応じて活用しています。
今後は、タブレット端末を活用して仲間と協働して学ぶことだけでなく、自分に合った方法で学習するなど自己選択・自己決定の場を大切にした「個に応じた学習」をより充実させていきます。
また、効果のある授業スタイルを積極的に実践し、市内教職員で共有していきます。

○歯車(3)家庭学習の充実
〔ねらい〕
家庭学習の必要性を感じながら、自ら学習計画を立て、学習内容を選択・判断し、主体的に家庭学習に取り組むことのできる「自学自習力」を育成します。
〔取組内容〕
全小・中学校において、「家庭学習強化・充実週間」を設定し、自ら計画的に家庭学習に励む取組を実施しています。
また、「自主学習のすすめ」を作成・配布し、今、自分に必要な力は何かを考えて課題に取り組んだり、自分が興味のあることを追究したりするなどの自主学習を推奨しています。さらに、モデルとなる自主学習ノートを全校に紹介するなどの工夫もしています。
今後は、タブレットドリルを用いて自分で課題を選んだり、次の日の授業内容と連動した課題に取り組んだりするなど、家庭での学習内容をより充実させていきます。

家庭学習は、その環境や方法によって、成果が大きく変わると言われています。集中できる環境を整え、しっかりと力が身に付く方法で行えば、大きな成果が得られます。今後も、学校と家庭とが手を取り合いながら家庭学習の質の向上を図ることで、「学んだことを知識として積み重ねる力」や「自分のスケジュールを管理する力」「粘り強さ」など、子どもたちが大人になったときに必要な力を育んでいきます。

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