市が運営する国民健康保険では、1人あたりの医療費が毎年増え続けています。加入者のみなさんが国民健康保険を適切に利用することが、医療費の適正化と財政の健全化につながります。国民健康保険を使って安心して医療を受けられる社会を維持するため、加入者のみなさんのご協力をお願いします。
◆増え続ける医療費
加入者の高齢化や医療技術の高度化、生活習慣病などの慢性疾患の増加など、さまざまな理由により医療費の増加が続いています。医療費が増加すると、加入者が納める国民健康保険税の負担が重くなります。さらに、国民健康保険の財政が悪化し、制度そのものの維持が難しくなります。
◆大切な国民健康保険
日本では、すべての国民が公的医療保険に加入する「国民皆保険制度」によって、誰もが安心して医療を受けられる社会が保たれています。国民健康保険は、その制度を支える医療保険のひとつ。主に自営業の人、農業従事者、退職して職場の健康保険をやめた人などが加入しています。
■こんなときは、こうしよう! 国民健康保険で適切受診
◇セルフメディケーションを行おう
セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と世界保健機関(WHO)で定義されています。適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠・休息を心がけ、体調管理(体温・体重・血圧などの測定、健康診断受診等)を継続するなど、日頃から健康を意識することが重要です。また、体調不良を感じた場合は、市販薬の活用や医療機関などを受診するなど、常に体調管理に気をつけましょう。
◇お薬手帳を1冊にまとめよう
「ポリファーマシー」という言葉を知っていますか。ポリは「たくさん」、ファーマシーは「薬」を意味しています。多くの薬を服用しているために、副作用を起こしたり、きちんと薬が飲めなくなったりするなど、多剤服用の中でも害をなすものをポリファーマシーといいます。お薬手帳を1冊にまとめることで、薬剤師が処方内容を把握し、薬の重複や副作用などに気づきやすいという利点があります。お薬手帳は1冊にまとめておきましょう。
◇特定健診を受けよう
特定健診は、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を予防するために必要です。生活習慣病は進行するまで自覚症状がないため、健診による早期発見が大切です。
▽健診項目
身長・体重・腹囲測定、尿検査、血圧測定、血液検査、診察です。これらの検査で、自覚症状がない内臓脂肪の蓄積や血管の変化などがわかります。
▽受診券を5月下旬に送っています
市では、40歳~74歳の田川市国民健康保険加入者に「特定健康診査受診券」を送付しています。健診費用は無料です。年に1回は健診を受け、体の変化を確認しましょう。
《注目!》1千円分の商品券を贈呈
本年度の特定健診受診者には来年4月頃に1千円分の商品券を郵送します。ぜひ受診してください。
※受診した月によって発送時期が前後することがあります。
◇ジェネリック医薬品を使おう
令和6年10月1日から、後発医薬品(ジェネリック医薬品)があるお薬で、先発医薬品の処方を希望する場合は、特別の料金が加算されます。
先発医薬品と後発医薬品の薬価の差額の4分の1相当を、特別の料金として自己負担してもらうことになります。
先発医薬品の処方が医療上必要と認められる場合や、流通の問題などにより、医療機関や薬局に後発薬品の在庫がない場合には、特別の料金を支払う必要はありません。
ただし、先発医薬品を服用している人にとって、引き続き先発医薬品が医療上必要かどうかは処方する医師が判断しますので、主治医などに相談してください。
◇交通事故でけがをしたとき
交通事故など、第三者(相手の人)から被害を受けたとき、国民健康保険を使って医療機関で治療を受けることができます。
▽医療費の負担
保険者である市は、国民健康保険負担分の医療費を一時的に立て替えます。医療費は本来、被害を与えた第三者が負担すべきものです。後日、市が第三者に請求します。
▽届出が必要
第三者への医療費の請求には「第三者行為による傷病届」が必要です。交通事故などで国民健康保険を使って治療を受けた場合は、必ず提出してください。
◎「第三者行為による傷病届」の提出が必要なんだって!
◇整骨院や接骨院を受診するとき
整骨院や接骨院で、柔道整復師から治療(柔道整復療養)を受けることがあります。柔道整復師は医師ではありません。施術範囲が限定されており、国民健康保険が「使える場合」と「使えない場合」があります。負傷した原因を正しく伝えて、国民健康保険が使えるかどうか確認しましょう。
▽使える場合
骨折・脱臼(緊急の場合を除き医師の同意が必要)、打撲、捻挫(肉離れを含む)
▽使えない場合
内科的要因による疾患、肩こり、筋肉疲労など
◇医療費通知を確認しよう
医療費負担の仕組みや健康について理解を深めてもらうために「医療費通知」を送っています。この通知には、みなさんが使った医療費の総額が載っています。
▽医療費の総額を知ろう
みなさんが医療機関の窓口で支払っている金額は、医療費の一部(自己負担分)です。どの治療にどれだけ国民健康保険(保険者負担分)が使われているのかを確認しましょう。
▽健康づくりにいかそう
医療費通知で受診状況を振り返り、健康な体づくりや、病気の早期発見・治療に役立ててください。記載内容に不明な点があるときは、市民課保険係に問い合わせください。
◇領収証は大切に保管しよう
医療機関や薬局では、医療費の内容がわかる領収証を発行しています。領収証はみなさんが医療費を支払ったことを証明する大切な書類です。高額療養費を請求するときや、確定申告において医療費控除を受けるときの添付資料として必要です。大切に保管しておきましょう。
◇相談しよう
国民健康保険加入者のみなさんがいつまでも健康な生活を送れるようにアドバイスするため、市の担当者が訪問しています。健康で気になることがある場合は、ぜひ相談してください。
問合せ:市民課保険係
市役所1階(11)・(12)・(13)番窓口
【電話】85-7140
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