◆子どもの意見をきかずに
・子ども主体の行事を大人が準備する
◎子どもはまだ未熟。うまくいくように大人が判断してあげなければ…
・進学や就職、習い事を最終的に親が決めてしまう
◎だって、子どものため…失敗しないように
子どものことが心配ですね…
でも、子どもにとって大事なことは「決めてもらう」ことではなく意見をきいてもらえることかもしれません。
◆子どもたちは3つの「タイ」を求めていると言われています。
・褒められタイ
・認められタイ
・役に立ちタイ
「人権教育指導者向け学習資料 KARAFULL No.17」(令和5年11月福岡県教育委員会)をもとに作成
■子どもの意見を表す権利
児童の権利に関する条約(通称:子どもの権利条約、1989年国連採択、1994年日本が批准)では、子どもにも大人と同様に人としての権利を認め、主体的権利をもつことを定めています。この条約の4つの原則のひとつに「子どもの意見の尊重(意見表明して参加すること)」があります。
子どもは、自分に関係あることについて自由に自分の意見を表す権利をもっています。その意見は、子どもの発達に応じて、十分考慮されなければなりません。
また、こども基本法(令和5年4月1日施行)第3条では「全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること」が明記されています。
■《INTERVIEW》すべての子どもたちに「子どもアトボカシー」を
こども家庭支援センター あまぎやま
センター長 坂口 明夫
改正児童福祉法(令和6年4月)によって、社会的養護で育つ子どもたちを中心とした「意見表明等支援」が制度化され、児童の権利の確認や支援する人の養成、制度の運用が始まっています。ただしめざすべきゴールは『「子どもアドボカシー」はすべての子どもたちに保障されるもの』と考えます。大人の知りたいことを子どもたちから聞き出すための仕組みではなく、大人と同じ一人の人間として尊重され、どのような状況であっても子どもが声を上げることができ、その声が届いて、自分の人生の歩みに、主体として参画していくためのものだと思います。
「子どもアドボカシー」で問われているのは、大人の立ち位置や考え方、あの人なら信頼できるかな、話してみようかなと思える大人が一人でもいれば、子どもの支えになります。アドボカシーは単に子どもの願いをかなえることではなく、対話が基本です。まずは困っている子どもに気づき、声にならない声を聴き取ろうとしてほしいと思います。子どもが話したいと思ってくれたら『ゆっくり聴いて、どうしたらいいか一緒に考え、悩み、答えを探して行動する』それが「子どもアドボカシー」だと思います。
◆大人が子どもにできること
▽きく
子どもの発言を聴く
▽むきあう
子どもを1人の意志をもった人としてむきあう
▽発言しやすい環境や機会をつくる
■《感動を届けます》人権週間講演会2024
一人芝居先生として大人気の福永宅司さんが、映画を題材にした一人芝居を上演。涙と笑いと感動のステージを、ぜひ会場でご覧ください。
とき:12月7日(土)
・開場…9時30分
・開演…10時~12時
※今回は午前中に開催します
ところ:田川青少年ホール
問合せ:人権・同和対策課
【電話】85-7133
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