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令和5年度 決算報告(1)

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福岡県田川市

令和5年度の市の決算を報告します。みなさんが納めた税金などがどのように使われたのか。市の財政がどのような状態なのか。決算を分析して解説します。

◆市の借金[市債]309億478万円 令和5年度末残高
◎前年度比+1.8%
市債とは、施設整備や災害復旧事業などのために長期的に借り入れる市の借金のことです。市債の返済は、複数年かけて分割で支払うため、1回の支払額を抑制することができます。
さらに、一定期間返済が続くため、現世代の住民と将来その施設を利用する後世代の住民との間で負担を分けることができます。なお、近年は、新中学校建設事業による市債の借入が急増しています。

◆市の貯金[基金]166億1,026万円 令和5年度末残高
◎前年度比-1.2%
基金とは、市の貯金のことです。本市には、財政調整基金・減債基金に加え、特定の目的を持った基金が21(一般会計)あります。
令和5年度は、老朽化した4つの団地の建替整備に伴い、市営住宅基金から3.6億円を使うなどしたため、基金残高は減少しました。

◆[国からの支援に依存]財政力指数 0.430 -0.005ポイント
市税などのお金で、行政運営に必要な経費をどのくらい賄えているかを示す指標。1を下回るほど、毎年必要なお金を市だけでは調達できず、国からの支援(地方交付税)なしでは資金のやり繰りが難しい状態であることを意味します。令和5年度は、前年度とほぼ同じ水準であり、国からの支援に大きく頼ったままです。

◆[財政の硬直化が進む]経常収支比率 98.4% -1.5ポイント
毎年収入するお金が、毎年使う費用にどの程度使われたかを示す指標。100%に近づくほど、毎年の収入のほとんどが毎年必要な費用に使われ、臨時的に使えるお金の余裕がなく、財政が硬直化していることを意味します。
令和4年度決算では99.9%まで上昇していましたが、令和5年度には、98.4%まで改善しました。しかし、依然として、100%に近い値であり、財政の硬直化が進んでいるといえます。

◆財政用語の意味
◇歳入
▽自主財源…市が自主的に集めるお金
・市税…市民税や固定資産税など
・繰入金…基金を取崩したお金
・使用料及び手数料…公営住宅の家賃、公共施設の利用料など
・諸収入…学校給食費や市が貸していたお金を返してもらったお金など
・寄附金…ふるさと納税などの寄附金
▽依存財源…国や県、銀行等からもらったり借りたりするお金
・国庫(県)支出金…生活保護や道路整備など特定の目的に使うために、国(県)から交付されるお金
・地方交付税…全国どこの地域でも一定の行政サービスが受けられるように、国から交付されるお金

◇歳出
▽民生費…生活保護、高齢者や子育て支援などに使う費用
▽衛生費…ごみの収集や処理、医療や健康づくりなどに使う費用
▽総務費…職員の人件費、税金の徴収、住民票の発行、庁舎の管理などに使う費用
▽土木費…道路や公園、市営住宅などの整備や維持管理などに使う費用
▽公債費…国などから借りたお金を返済する費用
▽教育費…小中学校や図書館、公民館などの運営・管理などに使う費用

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