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自治体の皆さまへ

新幹線新駅設置に向けた検討をスタート(2)

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福岡県直方市

◇直方商工会議所会頭 
谷 弥壽彦(たに やすひこ)
平成3年4月当時の直方商工会議所坂田友三郎会頭の名前による新幹線新駅設置に向けた署名運動の趣意書には、「山陽新幹線とJR筑豊線が交差する直方市植木に新幹線新駅を設置し、交通体系を再整備するとともに九州縦貫道とのアクセスを実現させることは、地元住民はもとより関連地域住民の強い願いであります。新幹線「筑豊駅」(仮称)を実現させ、新駅を核とする高速交通体系が拡充されれば一層、経済・文化・観光などの総合開発に大きく寄与するばかりでなく、九州の活性化と福岡~北九州の一体化に大きな意味を持つものと思われます」と明記しています。
当時、私も青年会議所に所属し、新幹線新駅の取組に関わりました。あれから、40年近く経過しています。現在の地域を見てみますと、人口減少が進んでいます。ロードサイドには大型商業施設が立地していますが、一方、中心市街地の賑わいは失われ、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、現在も様々な事業者が苦しんでいます。
将来を見据えた地域浮揚のためには、大きな仕掛けが必要です。新幹線新駅はその仕掛けになり得るものです。新駅の近くにインターチェンジがあることも様々な可能性を感じています。事業費は、資材などの高騰で高くなっていることと思いますが、直方だけでなく近隣自治体の民間団体の機運を盛り上げ、新駅設置の取組を進めていきたいと思います。

◇直方市長
大塚 進弘(おおつかのぶひろ)
令和5年12月に公表された「国立社会保障・人口問題研究所」による「地域別将来推計人口」では、2050年度の福岡県内の人口予測は、福岡市とその周辺地域、福津市以外は人口が減少する見込みとなっています。地方創生の実現に向けては、各自治体において、子育てや定住など、様々な独自施策に力を注いでいるところですが、未だ将来の人口増加につながる成果は得られない状況であり、今後、この状況を打開していくためには、自治体間の連携協力による取組が必要と考えています。
植木地区は、鉄道路線の在来線と山陽新幹線が交差し、将来の鉄道系交通拠点となり得る可能性がある地域です。この地域への鉄道系交通拠点としての新幹線新駅の設置は、直方宗像線沿線自治体だけでなく、隣接する北九州市や筑豊地域など、広範囲の地域浮揚に大きな効果が生じるものと考えています。
過去、本市におきまして、地域浮揚のため、直方商工会議所や青年会議所を中心に、直方・宗像・遠賀地域の経済団体などを中心とする設置促進協議会が発足し、新幹線新駅設置について検討を重ねてきましたが、事業費が多額であることから、市としては、新駅設置構想を断念した経緯があります。
しかしながら、本地域の将来を考えると、再度検討する価値があると考えています。今回の勉強会には、多くの関係各位に参加していただきました。山㟢教授からも力強い言葉をいただきました。今後は、直方市単独の課題としてではなく、地元選出の県議会議員、近隣自治体や商工会議所関係者などの民間団体と連携し、福岡県と力をあわせながら、この課題について何とか一歩でも前進できないかという思いをもって検討を進めます。

■今後の取組
今後は、県や近隣自治体および商工会議所関係者など関係者と連携、協力し、新幹線新駅設置に向けた検討を進め、期成会設立などの取組につなげていきたいと考えています。

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