博多祇園山笠は、博多の総鎮守・櫛田神社の奉納行事で、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。毎年7月1日から豪華な「飾り山笠(やま)」が公開され、10日(水)からは勇壮な「舁(か)き山笠」が動き出し、博多の町は祭り一色に染まります。
市内13カ所に設置される「飾り山笠」は、博多人形師が趣向を凝らし丹精込めて製作したものです。飾り山笠は15日未明に解体され、翌年作り替えられます。
7月10日から15日の早朝まで、各区域ごとに分けられた七つの流(ながれ)(大黒流・東流・中洲流・西流・千代流・恵比須流・土居流)の「舁き山笠」を見ることができます(下記参照)。
中でも圧巻は、7月15日午前4時59分にスタートする「追い山笠」です。「1分前、30秒前、5秒前」の場内アナウンスで、山笠を担ぐ「舁き手」の緊張感が最高潮に達します。観衆が固唾(かたず)を飲んで見守る中、太鼓の音が鳴り響き、「ヤァー」という掛け声と同時に一番山笠が走り出し追い山笠が始まります。
一番山笠が「櫛田入り」し、神社内の清道旗を回ったところでいったん止まって「博多祝い唄」を謡った後、博多の町に飛び出します。その後5分おきに各流が続き、勢(きお)い水を浴びながら「オイサ」の掛け声とともに須崎町までの約5キロを走り抜けます。
午前6時から櫛田神社の能舞台で鎮めの能が演じられ、15日間の山笠行事が終わります。
◆行事日程
▽7月1日(月)
飾り山笠一斉公開(朝、市内13カ所、15日未明まで)
当番町お汐井(しおい)取り(夕方、箱崎浜)
▽9日(火)
全流お汐井取り(夕方、箱崎浜)
▽10日(水)
流舁き(午後4時~6時、各流)
▽11日(木)
朝山笠(午前5時~6時、各流)
他流舁き(午後4時~5時30分、各流)
▽12日(金)
追い山笠馴らし(午後3時59分、櫛田神社~奈良屋町 4キロメートル)
▽13日(土)
集団山笠見せ(午後3時30分、呉服町交差点~市役所 2.1キロメートル)
▽14日(日)
流舁き(午後4時ごろ~5時、各流)
▽15日(月・祝)
追い山笠(午前4時59分、櫛田神社~須崎町 5キロメートル)
※時間は、舁き出し時刻(各流によって異なります)。
問い合わせ先:博多祇園山笠振興会
【電話】092-291-2951【FAX】092-733-5901
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