
◆市の未来を描く―福岡市総合計画―
新しい基本計画ができました
総合計画とは、市がまちづくりを計画的に進めるための道しるべとなるものです。市は、多くの市民の皆さんの意見を取り入れ、今後10年の長期的な方向性を示す基本計画を新たに策定しました。
▽総合計画とは
総合計画は、本市の将来の健全な発展を促進するために策定する総合的な計画のことで、「基本構想」「基本計画」「実施計画」の三つで構成されています。
「基本構想」は、市が長期的に目指す都市像を示したものです。「基本計画」は、基本構想に掲げる都市像の実現に向けて、まちづくりの目標や施策を総合的・体系的に示した10年間の長期計画で、「実施計画」は、基本計画を進めるために市が取り組む具体的な事業を示した4年間の中期計画です。
この総合計画の下、子どもや保健福祉、環境や交通など、各分野別の計画等を策定しています。
▽総合計画の歩み
昭和36(1961)年、市は全国に先駆けて総合計画を策定し、その後も、時代の変化に応じて改定してきました。
平成24(2012)年には、新たな基本構想と第9次基本計画を策定し、これに基づいてまちづくりを進めてきました。この間、人口や市税収入は大幅に増加し、市政に関する意識調査では95%を超える市民が「住みやすい」と答えるなど、国内外から、元気なまち、住みやすいまちとして評価されています。
この第9次基本計画が令和6年度末に計画期間の満了を迎えることから、新しい基本計画の策定に向けて取り組んできました(3面参照)。
▽第10次基本計画
市は、二千年を超えるアジアとの交流の中で、多様な人材や、豊かな自然と充実した都市機能がコンパクトに整った都市空間など、多くの財産を築いてきました。こうした強みを礎に、「人と環境と都市活力の調和がとれたアジアのリーダー都市」を目指して、まちづくりを進めています。子育てしやすい環境づくりや教育環境の充実、安全・安心なまちづくりなどに注力しながら、観光振興や都心部の機能強化、スタートアップ都市づくりなどに積極的に取り組んできました。
一方、世界では、気候変動等による脱炭素への機運の高まりやテクノロジーの飛躍的な進歩、ウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良い状態であること)やダイバーシティ(多様性) and インクルージョン(包摂性)などの新たな価値観が重視され、社会が大きく変化しています。
また、国内では、少子高齢化の進展による労働人口の減少や長引く物価高などが課題です。市でも、将来的な人口減少や単独世帯の増加等を見据え、地域コミュニティーの活性化や福祉の充実、国際競争力が高いビジネス環境の創出など、あらゆる分野で持続可能なまちづくりに取り組んでいく必要があります。
さまざまな課題に対応しながら、社会の変化と多様な価値観をしなやかに取り入れ、九州、日本全体を牽引(けんいん)する役割を担うとともに、アジアの中で存在感のある都市を目指して、挑戦し続けることが求められています。
このような認識の下、今後の都市経営の方向性を明らかにし、八つの分野別目標等を掲げた基本計画を策定しました(下記参照)。
問い合わせ先:総務企画局企画調整部
【電話】092-711-4864【FAX】092-733-5582
■福岡市の目指す都市像(基本構想)
1.自律した市民が支え合い心豊かに生きる都市
2.自然と共生する持続可能で生活の質の高い都市
3.海に育まれた歴史と文化の魅力が人を引きつける都市
4.活力と存在感に満ちたアジアの拠点都市
■都市経営の基本戦略
(1)「生活の質の向上」と「都市の成長」の持続的な好循環を創り出す
(2)多様な人材が育ち、集い、チャレンジできる環境をつくる
(3)福岡都市圏全体として発展し、広域的な役割を担う
○まちに「みどり」を
基本計画策定に当たり実施した子どもたちへのアンケートでは、「みどり・自然」に関する意見が多く寄せられました。世界でも、都市や建築物の緑化が注目されています。
市は、緑豊かなまちづくりに積極的に取り組むため、住宅都市局を「住宅都市みどり局」と改めます。花や緑があふれ、市民が潤いと安らぎを感じられる街を目指します。
第10次基本計画の内容を、市ホームページ(「第10次基本計画」で検索)で詳しく紹介しています。
■都市像の実現に向けた八つの分野別目標
▽生活の質の向上
目標1 一人一人が心豊かに暮らし、自分らしく輝いている
目標2 全ての子ども・若者が夢を描きながら健やかに成長している
目標3 地域の人々がつながり、支え合い、安全・安心に暮らしている
目標4 人と自然が共生し、身近に潤いと安らぎが感じられる
≪持続的な好循環≫
▽都市の成長
目標5 磨かれた魅力に人々が集い、活力に満ちている
目標6 都市機能が充実し、多くの人や企業から選ばれている
目標7 チャレンジ精神と新たな価値の創造により、地域経済が活性化している
目標8 アジアのモデル都市として世界とつながり、国際的な存在感がある
<この記事についてアンケートにご協力ください。>