市は、1月13日(月・祝)に成人の日記念行事「はたちのつどい」を開催します。早良区出身の亀井裕介さん(20)に早良区の思い出や今後の抱負を聞きました。
亀井さんは佐賀大学農学部の2年生で、やながわ有明海水族館(柳川市)の名誉館長でもあります。
●水族館や生き物との関わり
私が高校生の頃まで住んでいた石釜は区南部に位置し、室見川や脊振山系が近くにある自然豊かな所です。魚などの生き物が身近な遊び相手でした。
小学校低学年までは特に生き物好きということはなく、歴史好きの子どもでした。転機になったのは、小学4年生の時に行った沖縄の美(ちゅ)ら海水族館です。大きな水槽にたくさんの魚が泳ぐ光景を見て衝撃を受け、水族館が好きになりました。
あちこちの水族館に行くようになり、小学6年生の時にやながわ有明海水族館に出会いました。NPOが運営し、川魚を中心に展示する小さな水族館です。淡水にもこんなにいろいろな生き物がいるのかと感動し、そこから魚から水草、貝、水生昆虫など、さらに興味が広がりました。
●高校生で水族館長に
同水族館に通ううちにスタッフとして手伝うようになり、高校2年生の時に館長になりました。当時は、下校途中にも川や田んぼなどで生き物の観察をしていました。環境省レッドリストで絶滅危惧1B類に選定されている「ヒメヒラマキミズマイマイ」という貝を九州本島で初めて早良区内で見つけたのもこの頃です。都市が近くにありながら、こういった生き物とも出会える環境が早良区の良いところだと思っています。
●二十歳になって
二十歳になった今、小さな頃から自然を身近に感じられた環境に感謝しています。現在は大学で生物について学ぶ傍ら、講演会の講師や新聞でコラムの連載をしています。今後は、NPOを立ち上げ、生き物や自然の魅力を知ってもらう活動をやりたいです。
区内でも、賀茂公民館や飯倉公民館のイベントで小学生と身近な川の生き物を観察しました。こうした体験が「この川で魚を捕ったことがある」などの思い出になり、子どもたちが自然を身近なものとして感じてくれるとうれしいです。そこから「自然を大事にしよう」という思いが生まれ、将来、環境や生き物を守ることにつながるのではないかと考えています。
問い合わせ:区企画課
【電話】092-833-4307【FAX】092-846-2864
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