■久富観音堂盆綱曳(ひ)き
久富観音堂盆綱曳きは、地獄に落ちた亡者の霊を地上に引き揚げて供養するという施せ餓鬼(がき)行事の一種で、県の無形民俗文化財に指定されています。寛永18年・19年の大凶作で亡くなった子どもの霊を慰めるために始まったともいわれ、毎年8月14日の盂蘭(うら)盆に行われています。
今年は、通路への打ち水や、会場内にミストシャワーを設置するなど、熱中症対策を行い実施しました。参加した40人の児童らは、全身に煤(すす)を塗り、頭には角に見立てた荒縄、腰には藁蓑(わらみの)を着け、地獄の釜番である「黒鬼」に変身。長さ約20m、直径約30cmの大綱を曳き、「ワッショイ、ワッショイ」と大きな声を出して約3kmの道のりを練り歩きました。
今年初めて参加した村上日彩さんは、「昨年は弟だけで参加していたので、今年は一緒に参加しました。暑くて綱も少し重かったけれど楽しかったです」と話しました。
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