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自治体の皆さまへ

特集 ささえあい活動 「お互いさま」が合言葉(1)

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福岡県筑後市

■住み慣れた地域で、いつまでも自分らしく暮らしたい
(でも、自分や家族が高齢になったときの事を考えると少し不安かも…。)

人口減少や少子高齢化などにより、私たちを取り巻く生活環境は変化しています。本市でも、一人暮らしの高齢者や高齢者のみの世帯が増え、日常生活を送る上での手助けが必要な人が増加。一方、現役世代の減少で介護に携わる人材も不足し始めており、住民も一緒に支え合う地域づくりが求められています。

ごみ出し支援中の「二本松おたすけ隊」の皆さん。
他にも、こども食堂やスマホ教室など、さまざまなささえあい活動を行っています。

▽「助け合い」に関心はあるけれど…今回
令和3年度に市が実施した「地域福祉に関する市民アンケート」では、「地域での助け合いに関心がある人」の割合は79.4%でした。一方、「福祉に関連するボランティアや地域活動で、現在参加しているものがある人」の割合は14.7%にとどまっており、地域での助け合いに関心はあるものの、実際には参加できていないという状況が分かります。

・約80%の人が地域での助け合いに関心があると回答
・実際にボランティアなどに参加している人の割合は約15%

▽広がる!新しいささえあい活動
日常生活を送る上で、公的な制度やサービスだけでは解決できない、ちょっとした手助けが必要な「困りごと」で困っている人を、地域の中でお互いに支え合い、見守ることが「ささえあい活動」です。
地域デイサービスなどの「通いの場」や「登下校時の見守り」などの他に、新たな支え合いの仕組みとして「生活支援ボランティア」や「地域食堂・子ども食堂」の取り組みが広がっています。

(「ささえあい活動」が、住み慣れた地域でいつまでも自分らしく暮らすためのカギになるかも!)

■地域で解決!ちょっとした困りごと
新しいささえあい活動 生活支援ボランティア

草取りなどの庭の管理やごみ出し、重い物の移動など、日常のちょっとした「困りごと」を身近な地域のボランティアが支援する、住民が主体の活動です。市内では3団体が活動中で、今回は「野町ボランティアの会」を紹介します。

●野町ボランティアの会
きっかけは、生活支援コーディネーターと野町行政区で実施したアンケート。ボランティアを依頼したい人と自分の特技を生かせる人が多かったため、令和3年11月に市内で初めての「生活支援ボランティア」として発足しました。
令和4年4月からは野町行政区の事業として実施。ボランティアに登録している25人が、地域住民からの依頼に応え、家庭のごみ出しや草取り、木の伐採など、主に高齢者の日常を支える活動をしています。

▽その他の活動のようす
二本松おたすけ隊:家庭のごみ出し支援
大和まかせん会:電球の交換

▽利用者の声
「とても助かっています。今回は草取りをしてもらったので、きれいになった花壇に新しい花を植えようと思っています。ボランティアの皆さんとのおしゃべりも楽しみです」と笑顔で話し、困りごとの解決だけでなく、ボランティアとの交流が、利用者の楽しみの一つとなっています。

▽ボランティアの声
「地域の困りごとは地域で解決できればと思い活動しています。また、地域の人との交流や見守りも兼ねることができているので、住み慣れた地域でいつまでも暮らしていくためにも、本当に必要な取り組みだと感じています」と、ささえあい活動の大切さを話しました。

■居場所づくり・つながりづくり
新しいささえあい活動 地域食堂・子ども食堂

地域内の交流の機会づくりや孤立防止など、地域の居場所やつながりづくりが主な目的です。食事の提供だけでなく、食品の配付やイベントの開催などを各団体ごとに開催。市内では10団体が活動中で、今回は「松原ぶどう食堂」を紹介します。

●松原ぶどう食堂
「食」を通じた居場所づくり・地域の交流の場づくりを目的に、令和5年4月に発足しました。「城戸医院ぶどうの樹」を活動場所として、地域の人を中心とした33人のボランティアで運営しています。
2カ月に1回、工作やお菓子づくりなどのイベント開催と約100食の食事を提供。地域の絆づくりにつながる活動をしています。

▽代表の河口和美さん
食材の寄付など、地域の皆さんのご厚意で成り立っています。この食堂が、皆さんの居場所や交流の場となり、地域の絆が深まることを願っています。誰でも立ち寄ることができるので、ぜひ遊びに来てください。

▽利用者の声
「子ども同士の交流もでき、外出のきっかけになっています」「ここに来ると、普段は会わない人にも会うことができます」「孫を連れて来ました。いろいろな人と交流できるので、とても楽しいです」などの声が上がり、地域の交流の場の一つとなっています。

▽ボランティアの声
「参加者から喜ばれると嬉うれしいですし、調理をして手を動かすことは、自分のためにもなっていると感じています。また、自分たちの交流の場・元気の元になっているため、楽しみながら続けています」と、ボランティア活動が自分たちの生きがいづくりにもなっていると話しました。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

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