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文化薫道(ぶんかくんどう) 〜文化の風が吹くまち ちくしの〜

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福岡県筑紫野市

■其の九十六
文明開化(ぶんめいかいか)の音(おと)がした
汽笛一声。九州に初めて鉄道が開通したのが、東京(新橋〜横浜間)に遅れること17年後、明治22(1889)年12月11日のことでした。
このころは、近代化の波が東京のみならず地方にも確実に及び、特に鉄道が全国へ伸びていった時代でした。九州鉄道(現在のJR鹿児島本線)の工事は、明治21年9月から開始され、1年3カ月ほどで博多~久留米間(開業時は筑後川北岸の千歳川仮停車場)、約35キロメートル区間を完成させています。博多から、雑餉隈(今の南福岡)、二日市、原田、田代、鳥栖、久留米の各停車場が設けられました。特に二日市は、博多と久留米のちょうど中間地点にあたっており、元々、江戸時代の日田街道の宿場町に接していたことから、その南郊外に停車場が設置されたようです。古来より交通の要衝であった地理的な特性もあり、地元の谷彦一らが協力してその開設に成功したことが、その後の町の発展に深く関わっていることを忘れてはなりません。
開業当時は、ドイツ製の蒸気機関車が一日3便、片道1時間23分かけて往復しており、多くの乗降客でにぎわったようです。博多停車場を午前7時10分に出発した記念すべき第1便は、30分ほどをかけて二日市停車場に迎えられました。新聞記事によれば、開業初日はあいにくの雨模様でしたが、群衆の祝賀ムードとドタバタ感とがにぎわいとなって伝わってくるようです。

問合せ:文化財課

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