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文化薫道(ぶんかくんどう) 〜文化の風が吹くまち ちくしの〜

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福岡県筑紫野市

■其の九十三 新(あたら)しい封建社会(ほうけんしゃかい)へ
封建社会とは、中世の武士の誕生により、「土地支配の保証」と「軍事的奉仕」をお互いが提供することで成り立つ主従関係、いわゆる「御恩と奉公」に基づく社会で、一般的には平安時代の終わりごろから江戸時代までをいいます。
慶長20(1615)年、大坂夏の陣で豊臣氏が滅び、徳川幕府の支配が名実ともに確立します。土地を実効支配するのは各地の大名ですが、所領安堵、改易、転封、減封といった方法で幕府は大名を強力に支配します。つまり、実質的には全国の土地、人を支配しているのは幕府だ、ともいえる状況をつくるのです。それまでの分権的な封建社会に、中央集権的要素を加えた、「新しい封建社会」がはじまったのです。
大名に対する幕府の優位が確立し、身分も固定化したことで、社会は安定し、戦乱のない時代が訪れます。また、中央集権的な力を発揮できる徳川幕府は、五街道をはじめとした道路や宿場を整備します。社会が安定し、インフラが整備されると、人や物の往来も増え、経済も安定的に発展します。
これは、新しい封建社会によって生まれたものの一つです。「ちくしの」は、三つの宿場が置かれ、三つの街道が整備されたことで、交通の要衝としての重要性がそれまで以上に高まりました。
新しい時代の風は「ちくしの」にも確実に吹いてきたのです。その風を受けた「ちくしの」も時代にあわせてブラッシュアップした、と言えるのではないでしょうか。

問合せ:文化財課

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