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自治体の皆さまへ

誰もがつながりあえる社会へ~思いを形に、手話で伝える~

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福岡県筑紫野市

■誰(だれ)もがつながりあえる社会(しゃかい)へ
~思(おも)いを形(かたち)に、手話(しゅわ)で伝(つた)える~
12月3日~9日は「障がい者週間」です。障がいについての関心と理解を深め、障がいがある人もない人もお互いを尊重し支えあう社会をめざすことを目的としています。
今回は「手話」を中心に、障がいがある人とのコミュニケーションや、市が行う意思疎通支援サービスを紹介します。

▼人(ひと)とつながるために
「目が見えない」や「耳が聞こえない」など障がいのある人の特徴はさまざまですが、人が生きていく上で、そして、人と人とが支え合う社会において、他の人と「情報を伝え・理解し・受け取る」というコミュニケーションは、障がいの有無に関係なく欠かすことができません。
そんな中で、障がいを乗り越えてコミュニケーションをとる手段やそのための配慮が世の中には多くあります。その一つが手話です。

▼両手(りょうて)で作(つく)る思(おも)いの形(かたち)
手話は、発語のかわりに両手や体を用いて思いを伝える手段です。両手で表現できるものなんて限られていると思うかもしれませんが、表情や口の動き、目線や動きの速さなどが合わさることで、細やかな感情も表現することができます。
「思い」という目に見えないものを見える形で表現する、手話の魅力を紹介します。

▼さまざまな意思疎通支援(いしそつうしえん)サービス
市では、手話通訳以外にもさまざまな形で障がいのある人のコミュニケーションをサポートしています。
・指差しで思いを伝えるコミュニケーションボード
・窓口では筆談用のボードを準備
・人権・同和問題講演会での講演の要約筆記

▼手話通訳者(しゅわつうやくしゃ)インタビュー
手話通訳者 今井幸江(いまいさちえ)さん
市役所で20年以上、手話通訳者として働く今井幸江さんに手話の魅力について話を聞きました。

○数(かぞ)えきれない手話(しゅわ)の魅力(みりょく)
「手話の魅力は、お互いにスムーズにコミュニケーションを取れること」と話す今井さん。聴覚に障がいのある人のコミュニケーション手段には、口の動きで相手の言葉を読み取る読話や筆談があります。その中で手話は、お互いに手の動きだけでスムーズに思いを伝え合うことができる利点があります。
また、手話で大切な要素の一つが表情でも表現すること。そのためか、手話で会話する人は感情豊かな人が多いように思うと今井さんは話します。
他にも手話の特徴として、「イエス」「ノー」の意思表示をはっきり示すことが挙げられます。

○手話(しゅわ)ってなんだかエモくない?
手話表現の種類や進歩も手話の魅力の一つです。
「手話は約8千〜1万種類の表現があるといわれています。ですが、手話にも地域ごとに違った表現、つまりは方言があったり、時代の流れで新しい表現が増えることもあります。最近でいえば、〝コロナ〟や〝三密〟なんかも新しくできたものですね」
暮らしの中で社会に新たな言葉が生まれるように、手話にも新たなものが生まれます。
「新しい表現は比較的若い人が作り出す傾向にあります。先日は〝エモい〟や〝ぴえん〟を手話で使われて、最初は何を言ってるのか理解できませんでした」と笑う今井さん。ちなみに、どのような動きだったか尋ねると、あまりの衝撃に、いまいち理解できず、手話の動きも忘れてしまったそうです。
人の思いを形で表す手話にも言葉と同様に、世代間で違いがあったりする。そういうところも手話の魅力です。

▼意外と簡単!?ワンポイント手話講座
○〜ありがとう〜
水平に伸ばし左手の手首あたりに右手を垂直に当てて上げる

○〜おはよう〜
右手を軽く握り、顔の横から下げる

▼手話奉仕員養成講座(しゅわほうしいんようせいこうざ)
市では、聴覚障がい者の社会参加を支援するため、「手話奉仕員養成講座」を行っています。5月から1年間を通して、自己紹介から日常会話までできるように、楽しみながら学びます。
修了した人は筑紫野市手話の会で福祉活動を行ったり、耳の聞こえない人と手話を使って楽しく話したりしています。さらにステップアップして、手話通訳者になるための勉強をしている人もいます。
大人気の養成講座の受講生募集は3月ごろに広報紙や市ホームページでお知らせする予定です。

問合せ:生活福祉課障がい者福祉担当

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