■其の百
日本遺産の世界 in 筑紫野
岡田地区遺跡(おかだちくいせき)の古代官道(こだいかんどう)
今回で連載100回目の節目を迎えた文化薫道。令和6年度は装いも新たに、昨年の「岡田地区遺跡の古代官道」の市史跡指定を記念して、筑紫野の古代をテーマとして1年間お届けします。
第1回は、「岡田地区遺跡の古代官道」です。古代官道とは、古代に全国に張り巡らされた道路網で、都と地方などの重要拠点間を最短距離で結ぶ、現代の高速道路のようなものです。
平成6~9年にかけて行われた岡田地区遺跡の発掘調査で、幅約9mの道路跡が総延長約360mにわたって見つかりました。奈良時代から平安時代まで使われていた古代官道と考えられています。以前から、この辺りには古代大宰府から豊後(大分)方面へ向かう古代官道の路線が推定されていましたが、発掘調査によってその存在が実際に裏付けられた大きな発見でした。
発見から30年の節目を迎え、その後の研究の進展もあり、古代史を考えるうえで欠かせない遺跡として、近年さらに評価が高まっていることが、今回の指定につながりました。
この古代官道は、日本遺産「古代日本の「西の都」―東アジアとの交流拠点―」の構成文化財の1つとなっています。令和6年度はその他の構成文化財も含めて、日本遺産「古代日本の「西の都」」の世界観をベースに、筑紫野の古代を紹介していきますので、ご期待ください。
※日本遺産の詳細はホームページで閲覧できます。
問合せ:文化財課
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